月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

読経最高

2013年06月19日 20時37分08秒 | 仏々相念(住職日記)

気持ちいいな~・・・

 

疲れ切ったとき、ホンマのコイツが囁きます。

「御経本、いいんじゃない・・・持って行かなくても」

 

浄土三部経のご縁をいただきます。

新三とはいえしんどい時はしんどいです。

声に出して読む方がおられればその方が読みやすいようにできるだけその方のペースで・・・

大体ゆっくりはゆっくりなのですが・・・

 

でもな~、一人でも喜んで下さる方がいるかもしれん・・・

そう思い持参させていただきます。

 

「よければ手に取っていただき一緒におつとめさせていただきませんか・・・」

そう申し上げ御経本を出しつつご案内させていただきます。

「お借りします」

「お借りしていいですか・・・」

手に取って下さる方々。

今日は小さい子どもさんも手に取ってくださり声に出して読んで下さいました。

ただ、大経で終わってしまいましたが・・・

長い上にまだあるのかって思ったのでしょうか・・・

でも、うれしかったです、コイツ。

何か思って手に取ってくれるんですもんね。

 

大経の後、休憩をいただいているときに喪主さんがおっしゃってくださるんです、

「気持ちいいな~、ワシ、これしてみたかったんよ。

御経本を出してくださったのでこの機会じゃって思い読ませていただきました。

声、聞こえました?」

「聞こえましたよ~、有難かったです。」

「これいいな~、今度の13年の時にはワシがしようかな~」

「どうぞどうぞ・・・」

「お前も読んでみんか~、気持ちいいぞ~」ってご案内もして下さいました。

こんなことをおっしゃってくれて先程持っていくだの行かんだの言ってたこと忘れているのですから・・・

 

あ~、よかったな~、一緒に読ませていただいて・・・

 

そりゃ~気持ちいいですよね、真実の親のおはたらきに出会わせていただくんですから。

友が涙を流しつつも口に笑みを湛えながら背中を擦ってくれるように・・・

母が大丈夫とイガイガトゲトゲのこの身このまんまを抱きしめて下さるように・・・

そんな優しさに出会えるのですから・・・

一文字一文字の中に浸み込んでいるのですから・・・

 

分からなくてもきっと分かる。

必ず出会える。

 

だから今日を生き抜ける。

 

いいご縁だったな~。