闇と光の慈愛のコントラスト（１１）ＮＡＭＥ

闇と光の慈愛のコントラスト（１１）
2010/11/16 13:53:07投稿者：ひろぴょん
－－ＮＡＭＥ（ネーム：名前）－－
人には、個々に名前がある。生まれたときに赤ん坊につける名前。
それは、その子の運命さえ左右する。
ブレェンは、他の四人にも言語の知識と災害の恐怖を与え、
救い主、神の偉大さを知らしめた。

それを忘れないような名前…

イリノイスが部屋に訪れた。
ブレェンは重々しく語る。

「お前達は、神の僕（しもべ）として蘇（よみ）がえった。」
「新たな名前、新たな土地を持ち、神の従者になるがよい」

「では、それぞれの名は」

「知識を授（さず）けた順に」

「神の言葉を伝える者　ブリンス　妻　情大きい者　ジアル」
「神に生涯したがう者　フォロワ　妻　愛大きい者　エビィ」
「神ために働く者　　　パアソネ　妻　つくす者　　キャリ」
「神を布宣する者　　　トラベバ　妻　育てる者　　トウリ」
（ふせん）
「神に近し者　　　　　ロイアナ　妻　守る者　　　デフェ」

「ブリンス　お前が長だ」
「四人も仲良く長を支えておくれ」
「妻には自ら名前を伝えるが良い」
「では、神への誓（ちか）いを復唱（ふくしょう）」

５人は声だかに言った。喜（よろこ）びに包（つつ）まれていた。
　　「私達は神に誓います」

　　「神の言葉を伝えます」
　　「神に生涯（しょうがい）従います」
　　「神のために働（はたら）きます」
　　「神を布宣（ふせん）します」
　　「神のおそばにいます」

ロイアナ「賛美だ！」人の中の一人が叫ぶ
　　　　「イリノイス様　バンザイ」
５人揃（そろ）って、もう一度声があがる。
　　　　「イリノイス様　バンザイ」
　　　　「神々　バンザイ」

イリノイス「良かろう」
　　　　　「ブレェン　良くやった」
　　　　　「船造りは、明日、ドッボォフの元に行わせよう」
　　　　　「ご苦労であった」

神は、人に伝えさせ、従わせ、働かせ、布教（ふきょう）させ、そばで見守る。
やっと地上を支配する従者を得たのだ。
文化、それは営みのなかで養われるもの。これからが始まり
しかし、人々には個性があった。
全ては、闇から生まれるのである。闇は無ではない。元素の集まり。
静かな生命の眠りの場所である。
呼びさまされた１０の生命、イリノイスの光を浴（あ）び成長した。
はたして、闇と光を結ぶ子に成長できるか？闇と光の縁…

ブレェン「人々よ　今日は休むがいい　明日は船造りだ」
５人　　「はい」

マイァシが、どこからともなく表れ連れて消えていく。

つづく　次回（己の能力）