0266_神々の戦い(035)裕也の冒険-闇と光の戦い①-
--闇と光の戦い①--
5人は、欲望の門の洞窟から出てきた。
やれることは、やったと、そして、得るものは有ったと満足気であった。
しかし、本当の戦いは、これからである。
洞窟に避難していた闇の民は、喜んで彼らを迎えた。
「先ず、出来るだけ多くの若者を選び、武器を与えましょう。」
裕也は、皆に指示した。
多くの壮年が戦闘に志願した。
武器は、知識の試練を乗り越えた若者が無から出した。
闇の民は、武装した。
そう言っても、剣と盾だけである。
5人の若者以外に力を使える者はいない。
しかし、5人の力を合わせれば、勝算は大きい。
洞窟の入り口から外を覗(のぞ)いてみる。
ふもとには大勢の光の民が待ち受けていた。
武装は、していない。
白の衣で包まれている。
しかし、凄い力を持っている。
闇の若者(壮年も含むが、そう呼ぶ)たちは、洞窟の前に並んだ。
洞窟は、山の切り立った絶壁の中腹にあった。
そして、下は、険しい森、その向こうに光の民は陣取っていた。
光の民は、手をかざした。
巨大な光の火の玉が手から飛び出し、
洞窟の前の闇の民に襲い掛かかる。
「ボォォォ。ヒュュュ。ドゴン!」
魔族の民は、勢いよく絶壁を駆け下りた。
つづく。 次回(闇と光の戦い②)