不思議なハートの力00072-1回戦対牧野-
--1回戦対牧野(次鋒戦)--
(浪速剛剣道場VS枚野海剣館)試合の次鋒戦。
浪速が赤、牧野が白である。
次鋒:斎藤大河VS相手方次鋒(名前は、省略する)が始まった。
両者は礼をする。
相手は、身長は普通。強いいて言うなら小柄である。
そして、位置に着き中段に構える。
斎藤も身長は、高くない。
相手と同じくらいである。
「浪速!頑張れ!」
力一杯。朋子は、叫んだ。
斎藤は、積極的に行くしかないと助言を受けていた。
(そう。積極的に。積極的に。
ぃくんだ。ぃいくんだ。ぃいいくんだ!)
斎藤は、竹刀を振り飾る。
「メェェーーン」
相手は、間合いを詰め竹刀で受ける。
(う。離れない)
斎藤は、力ずくで押した。
相手の力は強い。
(えぃ。離れろ!)
力一杯押した。
「分かれ」
やっと審判の合図がかかった。
(何分過ぎた?
30秒か?
そのぐらい)
斎藤は、自分に腹が立った。
竹刀を振りまくった。
(決まらん。
クソォーー)
息が切れる。瞬間止(と)めた。
その隙を相手は、逃さない。
竹刀を振りかざし、
「メェーーーーン」
済んでのところで受ける。
(これ以上、点を取られたら)
斎藤の心に弱気が過(よぎ)る。
(いけない)
(いけない)
真菜美も思った。
「ファイトだ!諦めるな!」
声が斎藤の心に響く。胸が熱い。
気持ちが上がる。
「えぃ!」
斎藤は、力を振り絞った。
竹刀が胴を打つ。
「バシーー」
旗は、上がらない。
(惜しい)
朋子は、拳(こぶし)を握りしめる。
また、相手は、間合いを詰めて来る。
(離れろ)
(離れるものか)
「ピィーーー」
試合終了の笛がなる。
引き分けである。
「あ、残念」
つづく。 次回(1回戦対牧野(中堅戦))
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