0261_神々の戦い(030)裕也の冒険-時の魔法人の門⑨-
扉が開く。
「ぎぃぃい。ぎぃ。」
--(4)闘屈の試練①--
扉を開け、一歩踏み出すと、そこは闘技場であった。
石で積まれたローマで見る古代の円形の闘技場である。
観客はいない。
「ズォォォ ワォ ォォォ」
だが、歓声が聞こえるようだ。
「若者よ。ここで魔獣と闘うのだ。
さあ。武器を取るが良い。」
天から声が鳴り響いた。
左横に木のテーブルがあり武器が置かれている。
鎧(よろい)。剣。盾。槍。鉄網。鎖鎌(くさりかま)。鎖鉄球。
若者は、鎧をつけ、剣を腰につけ、鎖鉄球を右手に持ち、左手に盾を持った。
「武器は、選び終わったか?
では、開始する。」
「ぶぅぅっぅぅ」
ほら貝の音が響き渡った。
「ゴ ゴ ゴ ゴォォォオオオ」
向かい側のゲートが開く。
魔獣である。
身の丈は、普通の人の3倍あり、
頭は3つで、牛頭で2つの長い角生え、牙が向き出ている。
体は、固い皮膚の鎧包まれて、手が4本あり、手の爪は鋭く尖って、
各手には剣を持つている。
張り詰めた空気。
闘いは、始まった。
つづく。次回(時の魔法人の門⑩)