ひろひろの生活日記(LIFE Of HIROHIRO)

パソコン講習とソフト開発をしています。自作小説も掲載しています。ネット情報発信基地(上野博隆)Hirotaka Ueno

0260_神々の戦い(029)裕也の冒険-時の魔法人の門⑧-

2020年10月21日 18時08分58秒 | 裕也・冒険日記(自作小説)

0260_神々の戦い(029)裕也の冒険-時の魔法人の門⑧-


--(3)知識の試練②--

次の本が机の上に浮かび上がる。
なめし皮で表紙に本のテーマが書かれている。
「第二の本。最初に生まれた者」


何日、読み続けただろう。
没頭する意識の中、知識が彼の頭に流れ込んでゆく。
一冊ごとの読破の痛みがある。
もう痛いのか痛くないのかも分からない。
血は、胸を伝わり腰、足、そして床に伝わり流れていた。
そして、2999冊を読み終えた。
(終わった。でも、何か足らない気がする。)
「良くやり遂(と)げた。
 真の知識人に成れるだろう。
 それでは、3000冊目の本を渡そう。
 これは、私の真理である。」
天空から声がし白金に輝く本が現れた。
「第三千の本。終わりの真理」
若者は、その本を開いて読んだ。
そして、結末は、
「闇の者。それは、神と人間を繋ぐものである。
 神を地に降ろし、そして、また天に帰す。
 争ってはいけない。
 全ては欠けてはいけないのだ。」
若者は、読み終わった。
手には、白金の宝石を握っていた。
傷と痛みは消えていた。
天から声が響く。
「それは、無から有を生み出す白金の宝石です。
 望みが必要ならば、無からそれは生み出される。
 心得るが良い。」

天の声は消え、辺りは真っ白な光に包まれた。

つづく。 次回(時の魔法人の門⑨)


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