不思議なハートの力00079-大阪大会決勝、陸運戦(光と闇の第二回戦)-
--大阪大会決勝、陸運戦(光と闇の第二回戦)(003)--
田内真菜美。
神海天導。
日鶴真奈美。
峰内朋子。
気付けば、真白な世界に4人はいた。
真ん中に向かい合うイクタスとアクティス。
試合をするはずの選手はいない。
現実世界では、時は止まっていた。
選手(斎藤と上脇)は、向かい合い立ったままで止まっていた。
(何かアクティスの顔つきがおかしい)
真菜美は、正確には会ったことがない、
夢でしか見たことがないのである。
当然なのかもしれない。
最近、何もない。
存在するかしないかさえ疑問(ぎもん)な時がある。
でもパソコンのレイナがいる。(最近、出番がない)筆者の声。
真闇石(しんあんせき)の指輪がある。
疑心暗鬼(ぎしんあんき)。
雰囲気と言おうか、何かが違う。
もっと優(やさ)しい気がした。
戦おうとしている2人の神。
(この場合、神と呼ぼう)
イクタスは、胴(どう)と腰当(こしあ)てに布の札(ふだ)を巻(ま)いてる。
剣道着(けんどうぎ)のようなものなのか、中には絹(きぬ)の衣(ころも)を着ていた。
アクティスは、普段のワンピースの布のままである。
取り立てて剣道をする様子もない。
二人は、丸腰(まるごし)の様に思えた。
「イクタス。覚悟しろ」
「卑怯(ひきょう)な手を。闇(やみ)ごとぎが」
両者。走り出してぶつかった。
「ガギィーーーン」
「何か2人とも何かを持ってるわ」
真菜美の口から思わず言葉が漏(も)れる。
「ガギィーーーーン。
ガキィィーーー。
ガツン。---ン」
両者は、剣を交えている。
剣がぶつかり合っている。
そして、間合いの外に分かれた。
真菜美、そこに居る4人の全ての者が目を凝(こ)らした。
「剣を持っている」
日鶴には、はっきりとアクティスの剣が見える。
神海にもイクタスの剣が見えた。
真菜美にも見えた。
イクタスの剣は、
竜(りゅう)の頭を一刀で切り落とせる大太刀(おおふとたち)の竜頭断切の刃(やいば)。
その名のごとく火を吐(は)く竜の紋章(もんしょう)。
持ち手は、木で出来ているようであるが、
宝石が埋め込まれていた。
眩(まばゆ)い。白黄(はっこう)に輝いている。
一方、アクティスの持つ刀(かたな)は、
刃(やいば)に記(しる)されし刻印(こくいん)の黒き女豹(めひょう)。
細身でしなやかである。
暗黒の気を放(はな)ち纏(まと)っている。
握りてには、革が巻かれていた。
お互い刃を交えた。
アクティスの細身は、剣と同様にしなやかに交わし、
枯渇(こうかつ)に隙(すき)を狙(ねら)い刃を突き込んだ。
イクタスは、太い剣の腹でかろうじて防(ふせ)いだ。
そして、再び互いに間合いを取った。
両者は、とうとう必殺(ひっさつ)の剣技(けんぎ)にでる。
光の渦(うず)と闇の気が渦巻(うずま)き。
2人は叫んだ。
「闇夜魔相乗剣(あんやまそうじょけん)」
「光輪剛無双剣(こうりんごうむそうけん)」
アクティス、イクタスは吠える。
つづく。次回(光と闇の第二回戦-古き記憶-)題名が変わったらごめんなさい。
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