不思議なハートの力00070リレーション⑦
--リレーション⑦-剣道大会④--
授業が終わり、
ホームルームが始まった。
クラス委員の雅美(まさみ)が議長を務める。
田中先生も参加した。
まず、朋子から議題の提出にあたり挨拶(あいさつ)がある。
「この度は、放課後にもかかわらずホームルームを開催いただき感謝です。
今日の議題は、今度の日曜日に神海君がでる剣道大会があります。
同じクラスになって日は浅いですが、同じクラスになったよしみで皆で応援したいのですが、
皆の意見を聞きたいです。
ちなみに神海君は、去年、大阪府で準優勝です。
皆さんよろしくです」
朋子の議案の説明は終わった。
さすが。成績優秀な朋ちゃん、満点な挨拶でした。
真菜美は、朋子の挨拶が上手くいきホッとした。
次に雅美は、神海に挨拶を求めた。
「議題を提案してくださった朋子さんには、感謝します。
今週の日曜日に剣道大会があります。
小学生の部は、団体戦で、
去年、5年生の時に出場した時には、おしくも準優勝で全国の大会に出れませんでした。
今年は、小学生最後です。
みなさんとは、知り合ってまだ浅いですが、
応援していただければ、そんなに嬉しいことはありません。
みんなの意見を聞かせてください」
神海は、孤独を好むように見えたが、
みんなの応援を感謝して望んだ。
朋子は、何か恥ずかしげである。
雅美は、大会の日と時間と場所を明記しなくてはと思った。
神海は、前に出て来て書いた。
「9月5日です。
9:00~16:00までです。
場所は、浪速区宮中。
宮火屋体育館です」
「おぉぉぉ」
歓声が上がった。
「どうやって行くの?」
クラスメイトが尋(たず)ねた。
「人数にもよりますが、学校の前に迎えのバスを用意します」
神海は、提案した。
「おぉぉぉ」
また歓声が上がった。
「お昼は?」
クラスメイトが尋(たず)ねた。
「必要な人は、弁当を用意します」
神海は、答えた。
「だめ。
応援には、
みんなの気持ちが大切なの。
そんなに神海君の手間をとれせては、
何を応援するか分かりません。
昼は、各自持参をお願いします」
朋子は、半分怒り気味に発言した。
雅美も朋子の意見に賛成した。
昼は、各自持参することになった。
雅美は、出席者を確認するためにメモを回した。
あからさまに聞いてもいいが、
個人の意思を尊重するためである。
応援に行く人も決まった20名くらいである。
「それでは、ホームルームを終了します。
気を付けて帰るように」
田中先生は、最後を締めくくった。
ホームルームは、終わった。
つづく。 次回(剣道大会前日)
#不思議なハートの力 #不思議なハート #自作小説 #真菜美 #朋子 #神海 #剣道大会