闇と光の慈愛のコントラスト(83)闇は母
==第二章、闇と光==
--闇は母(006)交わる生い立ち--
アクティスを平原にいた。
「塩の香りがする」
ウキウキして微笑んだ。
サンディアは、海に浮かんだ小さな島で暮らしている。
太陽が降り注ぐ南国の島である。
海岸には、マウの林が生えている。
マウは、軽い幹。それは、家や船の壁板(へきばん)の材料になる。
上の方に葉があり、屋根として覆うのにむいている向いている。
塩分にも強い。
丸い実がなっていて食べることができる。
味は、あまりないがジュウシィである。
海岸からマウの林を抜け、山に向い島の奥に入った所にアクティスを迎えた平原があり、
サンディアの家は、それをまだ山に向かって進んだところにある。
サンディアは、母との2人暮らしである。
しかし、サンディアは成人(成人と言っても神の子であるサンディアに年齢の規定はない)なので、独立した家に暮らしていた。
家事全般、農作業もサンディアが行っていた。
農地は、平原ではなく、山の森林を開拓して作られている。
山の食物から種を取り畑を作ったからである。
家は、先ほど説明したマウの木で出来ている。
今更ながら、説明すが、サンディアは光の女神イリスの子である。
サンディアの母イリスは、サンディアの実の父ではないが愛する人をイリノイスに殺された。
サンディアの次元移動の力は、その愛する人から受け継いだものである。
アクティスは闇の長(おさ)アクデシアの孫である。
先の光の神イリノイスとの戦いでで両親も祖父アクデシアも亡くした。
2人は、まだ、その過去を話していなが、同じイリノイスに宿念(しゅくねん)を持っている。
これから、2人とイリノイスの宿念の戦いが始まる。
まずは、しばしの休息を…。
注1)宿念:宿命的な怨念のように強い思い。
つづく。 次回(しばしの休息)
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