0235_神々の戦い(004)裕也の冒険
--時の狭間--
裕也は、アイテナの意識を覗(のぞ)いた。
楽しい思い出。苦しい失望の思い。
(今だ!)
意識をアクストラに移す。
暗闇が見える。
時空が止まっている。
アクストラの意識と裕也の意識が合致する。
「あ!」裕也も動けない。
裕也は、白雉の子に意識を乗っ取られたことがる。
その苦しみは忘れられない。
意識があるようでない。
裕也は意識の奥底から力を振り絞り呼びかけた。
「今、この時」
現在の時を意識の中に呼び覚さました。
暗闇に隙間が見える。
「光!」アクストラは叫んだ。
その瞬間、彼は飛び出した。
「ビュー」
時の狭間から脱出することに成功した。
裕也の意識も解放された。
「ビュー」
アクストラは現在に光となって飛び出した。
「アクストラ」アイテナは、呼んだ。
アクストラは、アイテナの所に飛ぶ。
「解放のとき?そうなのか」
二人は抱きしめ合った。
めでたく再会したのである。
つづく 次回(神々の円卓)