0263_神々の戦い(032)裕也の冒険-時の魔法人の門⑪-
扉が開く。
「ぎぃぃい。ぎぃ。」
--(5)欲望の試練①--
扉を開け、一歩踏み出すと、そこは大勢の女性がいる寝室である。
真奈美が鎖でベッドに繋がれている。
一糸まとわない姿である。
裕也には直ぐ分かった。
ベッドには、屋根があり、四隅の木製の柱で支えられている。
その屋根からは、レースのカーテンが下がっている。
それには、太陽と女神が編まれていた。
王様が寝るベットの様でり清潔なカバーがされている。
枕が2つ置いてある。
寝室の周りの壁には、窓がびっしりあり、
レースのカーテンごしに太陽の光が差し込んでいる。
「真奈美!本当に真奈美なのか?」
裕也は、尋ねた。
「私。時空が歪(ゆが)み裂け目に落ちて、
ここに連れてこられたの。」
真奈美は答えた。
天から声が響く。
「そこにいる女性全員を満足させれば、彼女を解き放とう。」
裸の女性がベットの周りを囲んでいた。
「俺は、愛するものとしかしない。」
裕也は、拒否した。
「それでは、彼女とするが良い。
その姿が愛からか欲望からかでそれを判断しよう。」
天空の声は消えた。
つづく。 次回(時の魔法人の門⑫)