不思議なハートの力00071リレーション⑧
--リレーション⑧-剣道大会⑤--
ここは、宮火屋アリーナ体育館(みやびやアリーナたいいくかん)である。
神海のクラスメイトは、神海が用意したバスに乗り込んだ。
当然、朋子と真菜美がいる。
「神海君。優勝できるかなぁ」
朋子は、不安と緊張で一杯である。
「出来るよ。きっと。
あの神海君だよ」
(どの神海君だよ)( ゚Д゚)
真菜美は、安心させようと言葉を探したが、見つからない。
バスは、点呼をすませ出発した。
26号線を進む。
大きな体育館が見えて来た。
宮火屋アリーナ体育館に着く。
「大きいね」
朋子の緊張は、猶更(なおさら)に高まった。
「ドクン。ドクン」
心臓がドキドキする。
決勝戦に行くには、3回勝たなければならない。
トーナメント表が張り出されていた。
神海は、浪速剛剣道場(なにわごうけんどうじょう)である。
「対戦相手はと、」
朋子は、浪速剛剣道場を探した。
対戦相手は、枚野海剣館(まきのかいけんかん)である。
偶然、朋子は、枚野海剣館の横を通った。
話声が聞こえる。
「内は、先鋒勝負で行く。
その後は、ひたすら引き分けを狙(ねら)え」
(げぇ)
朋子は、その場を通り過ぎた。
小声で真菜美に話す。
「何か。先鋒勝負とか言ってる。
あれ、内と戦う道場だよね?
やばい?
知らせた方が良いの?」
「大丈夫。そのくらい神海君の道場に人は、分かってるよ」
開会の挨拶があり、試合の位置に散らばった。
(浪速剛剣道場VS枚野海剣館)試合が開始される。
浪速が赤、牧野が白である。
先鋒:山内樹貴VS相手方先鋒(名前は、省略する)が始まった。
礼をする。
相手は、大柄である。
山内は、中段に構えた。
相手も中段に構える。
小学生は、対外中段だよ。
「はじめ」の合図が掛かる。
即、相手が飛んできた。
「めん!」
鋭く面を叩く。
山内は、済んでのところで頭上で竹刀を横にして防いだ。
相手は、連続して畳(たた)み掛ける。
山内は、間合いを詰めて防いだ。
グラブ(小手)で押し合う。
(力負けする)
山内は、苦しんでいる。
相手の足が、構えが、一息、二息、動く。
山内も攻めなければと思った。
面を打とうと振りかざす。
しかし、相手の動作に心が動いた。
その瞬間隙が生まれた。
「バシ」
「めぇぇぇえ」
白の旗が三本上がった。
その後は、山内は、2本負けしないように頑張った。
山内には実力差が歴然としているのが分かったからである。
2分が過ぎた。
白が一勝した。
つづく。次回(1回戦対牧野後半戦)
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