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刑罰の格差化に思う

2007年05月11日 13時38分00秒 | 社会・経済
 格差社会である。「格差が一概に悪いとは言えない」という考えは小泉前総理と一致しているが、格差の弊害もしばしば感じる。最近、思うひとつは刑罰の格差化である。
 ご存知のように刑罰は現在、主に禁固刑と罰金刑が用いられている。この罰金刑が問題だ。例えば低所得の犯罪者にとって、罰金百万円はかなり重圧を感じる量刑となろう。なかには罰金を払えずに服役せざるを得ない人間も出てくるだろう。いっぽう高額所得者にとって、この刑は屁でもない。ホリエモンなどの逮捕報道では、保釈金数億円を納めて即日に保釈されたなんて聞くことも珍しくない。こうした人種にとって、百万円の罰金などは「2~3日、遊ぶ分」程度であろう。罰金百万円程度なら有罪でも大した事ないとなるのではないか?
 そう考えると刑罰の格差化は大きな問題だ。高額所得者にとって罰金刑は犯罪抑止力にならない。この問題を解決するには刑罰の一律禁固刑化が望ましい。どんな高額所得者でも、いや高額所得者ほど収監は大きな苦痛になって犯罪抑止力に働きそうだ。
 ただし禁固刑を増やすと生じる大きな問題が刑務所不足だ。既に現在でも刑務所は不足している。注目しているのは山口県美祢市の民営刑務所。これまでは刑務所建設は拒否反応が強かったが、町の活性化のためにあえて刑務所を誘致しようという動きで注目された。これがうまく行けば、他の自治体でも刑務所建設に積極的になっていくのではないか?
 前述のように、この社会から犯罪を減らしていくためには、刑罰の禁固刑一元化が望ましいと思うので、是非とも成功してほしいと願っている。

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