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山口・祖父殺害容疑少年、秋葉原で逮捕

2007年08月21日 22時29分00秒 | 社会・経済
山口県上関町で79歳の祖父を殺害した容疑で行方を探されていた16歳の少年が、21日、東京都の秋葉原で万引きして捕まり、身柄を確保された。
秋葉原というのが何とも印象的だ。地方在住の10代の少年少女にとって、少年が一度は行ってみたい町が秋葉原、少女は渋谷ではないだろうか? 少年が警察から逃れるために秋葉原まで来たというより、一番行ってみたかった町へ向かって来たという印象を受ける。おそらく、これまで彼の目標だった受験や進学といった物が、祖父殺害で喪失したからだろう。
山口から普通列車で丸一日を掛けて辿り着いたらしいが、道中で彼は、どんな心境だったのだろう……。

このニュースは、『報道ステーション』で第一報を知ったが、最初は疑問だった。同番組によると万引きした商品はスナック菓子1個と飲料1個、二百数十円分だったという。万引きを発見して捕まえたのはドン・キホーテの警備員。警察は少年の行方を捜していたが、16歳少年ということで、名前も顔写真も非公開。指名手配といっても警察官でなければこの少年の情報を持っていない。つまり警備員は少年の正体を知らない。それが、なぜ逮捕に至ったのか?
朝日新聞によれば「同店から通報を受けた署員が、少年を署に連れてきて名前などを確認したところ」とあるから、ドン・キホーテから警察へ連絡が有ったようだ。
なるほど。
以下は、筆者の推測である。少年は万引きで捕まり、店内で事情を聴かれた。普通、この程度の被害金額ならば、直ぐに警察へ通報しないだろう。親などに連絡して引き取りに来させるのが一般的な対応だ。しかし少年は祖父を殺害しているから、自分の素性を明かせないし、親へも連絡できない。そこで店側が警察へ連絡――となったんだろう。
かつて山口県の徳山工業高等専門学校で中谷歩さんが殺害された事件のときも、「凶悪犯罪を起こした未成年者が逃亡したときに、どうすれば良いか?」という疑問を投げかけた。今回は、たまたま別の犯罪を実行したために身柄確保に繋がったが、この問題はもう一度、真剣に考えなければならない問題だ。