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広陵監督「判定ひどすぎ」/夏の甲子園

2007年08月23日 14時12分00秒 | スポーツ
広陵監督「判定ひどすぎ」/夏の甲子園。

NHKは絶対に観ないと決めてるので甲子園もほとんど見ない。だが周囲に高校野球好きが結構多く、お付き合いで観戦することもある。高校野球の審判を見ていると、負けているチームに温情を掛けるような判定がたまにあると感じる。これは昨日の佐賀北―広陵戦に限った事ではない。どの試合でも、そういう面が垣間見える。
かつて「野球はBaseballでは無い」と言った外国人選手がいたそうな。それと同じで「高校野球も、野球やBaseballではない」と勝手に理解している。高校野球は教育の一貫だそうで、だから大差を付けられているチームにもヤル気を失わせないように、そういう配慮が成されているのかもしれない。
昨日の決勝戦でも、逆に佐賀北が大量リードしていたら広陵がヤル気を無くさないように配慮されていたとも考えられる訳で、結果的に逆転満塁ホームランが飛び出して佐賀北が逆転優勝したが、それもまた高校野球であろう。
この広陵の監督は春の大会で二度も優勝に導いたベテラン監督だそうで、今さら、こんな事を言っても無駄な事は十分に解っている筈だと思うのだが……。
高校野球はプロ野球やメジャーリーグとは別の”ヤキュウ”だと思って観るべきだろう。


【追記8.25.】
実際に高校野球特有のルールもある。高校野球では投球が打者の身体に当たっても、打者が逃げる素振りを見せなかった場合はデッドボールと判定されない。これは投球にぶつかってでも出塁するという風潮が広まれば、そのうち大事故が起きるのを未然に防ぐためとも、あるいは故意に当たって出塁しようというさもしい考えを改めさせるためとも考えられる。一見、合理的なようだが問題点も有る。四死球とはコントロールが悪い投手へのペナルティだ。ストライクが投げられず4球外してしまった投手には短打を打たれたのと同様のペナルティを課す。打者に当たるような危険球を投げた場合も同様のペナルティ――それが四死球。打者が逃げなければデッドボールと判定しないのは、投手側へのペナルティの放棄となる。これもコントロールが定まらない投手に対する高校野球独特の「温情」とも見られる。
今、思い出したが、高校時代の物理教師は生徒に人気があった。採点が非常に甘かったからだ。例えば正解が「7.25mm」で5点だったとする。しかし7.2mmとか7.3mmとかいう回答でも「惜しい」と2点くれた。さらには7ミリ台の回答なら全て1点とか……。不正解者にとっては有り難いが、きちんと正解した生徒から見ればとんでもない事だろう。本来ならば5点差が付くところを4点差、3点差になってしまう。別の問題の正誤によっては全体の点数が逆転することも有り得る。賛否はあろうが、これも、この物理教師なりの教育理念なのだろう。少しでも評価してやることで勉強をする気を起こさせたいという……。
確かに疑惑の四球で佐賀北はアドバンテージを得たが、だからと言って誰でもその後に逆転満塁ホームランを打てる訳ではない。そういう千載一遇のチャンスを逃さずに、見事に本塁打を打った副島選手の勝負強さ、集中力は素晴らしいし、何もケチを付けられる物ではない。おそらく9回表、広陵の攻撃時にクロスプレーがあれば今度は広陵有利な判定となっていた可能性は十分に有ったと感じる。そういう相手に付け込む隙を与えずに逃げ切った佐賀北の戦い方も素晴らしい。
重ねて言うが、負けているチームに有利に思える判定が行われているのは今回の決勝戦だけではない。従って、どちらがその恩恵を受けるかは、どちらがリードするか解らないため条件は五分五分だ。高校野球ってそんなモンだ……と思って観ている。