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タバコの次はクルマかな?

2008年05月02日 06時32分00秒 | 社会・経済
道路特定財源の一般財源化について「クルマに乗る人間だけから余計に税を徴収するのは公平ではない」という意見がある。これに対する反論として「クルマはCOを排出して地球温暖化を加速するから、その分の税負担して当然」という意見を聞くようになった。
なんか昔のたばこ税を見るようなデジャヴを感じる。
国産の主力煙草の価格変遷(昔はセブンスター~マイルドセブンという専売公社・JTの主力銘柄)は、
1970年 100円
1975年 150円
1980年 180円
1983年 200円
1986年 220円
1997年 230円
1998年 250円
2003年 270円
2003年 300円
と推移した。わずか33年で3倍に急上昇している。たばこ税がどんどん値上げされたためだ。増税は野党や国民の抵抗が大きいがタバコに限ってスンナリ通った背景は「タバコは社会の害。みんなに迷惑を掛けるのだからどんなに税金を取っても構わない。嫌ならタバコなんか吸うな」という風潮があったからだろう。さらに「タバコは500円でも1000円でも構わない」という意見を少し前によく聞いたが、政府はあまり乗り気に見えない。すでに喫煙者が大幅に減少して増税してもそれほど効果がないからかもしれない。
それよりも、むしろ「クルマは環境を破壊する。クルマに乗ってる人間からはもっと税金を取っても構わない。払うのが嫌ならクルマなんか乗るな」という風潮を高めたほうがよっぽど効果的かもしれない。

悪者が言い返せない正しい意見は、時に最も危険だ。


【追記】
タバコは生活に必要不可欠な物ではないが自動車は必要不可欠な物だから、根本的に異なる――という意見もありそうだ。たしかにそうだ。しかし現在は「ひと仕事あとの一服は格別」なんて愛煙家の意見は完全に封殺されている。同様に、輸送などの必要な自動車の使用は仕方ないが「ドライブが一番の楽しみ」などというクルマ好きの個人的な嗜好に対して、「そんな自己満足のために大気汚染を起こすことなど許さない」という社会が到来しないと断言できる根拠は全くない(笑)。