時代のウェブログ

イマを見つめて
提言します

おバカブーム

2008年05月18日 19時55分00秒 | 音楽・芸能
何年振りかに『平成教育委員会』を見た。
いつもこの時間は『さんまのスーパーからくりテレビ』を見ている(今日はバレー中継で休止)。
つまらない。というか、むしろ不愉快。
磯野貴理が不正解になった答えとほぼ同様の回答をした某女優が正解の判定(わずかな違いで)。
昔のクイズ番組では、よくこういう「配慮」があった。アイドルや俳優の事務所から「全然、正解できないとイメージが悪くなるので宜しくお願いします」みたいなことを言われ、制作者側が下駄をはかせる。
まだ、そんな演出してるのか。古い。

芸能人が「日本の省庁」とか「日本にある世界遺産」などをほとんど知らなくてもまったく恥ではない。生活のほとんどを歌唱や演技の鍛錬に費やしていれば、そのぶん他が疎かになって当然だ。例えば大学教授みたいな人物がクイズ番組に出て、まったく常識的な問題に答えられないことは珍しくない。

これを現代的にうまく逆手に取ったクイズ番組が『クイズヘキサゴン2』だろう。Pabo(里田・木下・スザンヌ)や羞恥心(つるの・上地・野久保)などの「無知な回答者」をスターに仕立て上げた。これまで「アイドルや俳優は無知だとイメージが下がる」という常識を覆した。彼らは「素直な無知さ」によって好感度が大幅に上がった。
いわゆる「おバカブーム」だ。
ただし彼らは決して「バカ」ではない。無知なだけだ。司会の島田紳助とのやりとりを聞いていても、彼らは頭の回転が速い。ただ学生時代、そしてその後に勉強をしなかっただけだろう。前述のように歌唱や演技などに時間を費やせば、そのぶん犠牲になる物が出てきて仕方ない。
芸能人なんだから、そのぐらいの開き直りがあってよい。下手に無知を隠そうとして、それが垣間見えてしまうほうが、よほど恥ずかしい。


ウラのウラのウラ

2008年05月18日 10時32分00秒 | 政治
四川大地震の中国政府会見で非常に興味深いシーンが放送された。色々な番組で取り上げられているので目にした方も多いかもしれない。
それは中国マスコミの記者が、会見する政府役人に、
「倒壊した小学校は多数あるが、政府の建物が倒壊したとは聞いていない。どうなっているの?」と質問するシーン。

「あの中国で!?」と驚いた方も多いかも。
ただ「あの中国」だから深読みしてみる。
このシーンが海外(日本等)で見られるのは何故か?
中国政府が見せたくないシーンであれば、恐らく見られなかっただろう。災害の混乱で情報規制もままならないという見方もあるだろうが、そんな甘い国とは思えない。
あれは「あえて見せた」のではないだろうか?
外国では「中国には言論の自由がない」などと批判しているが、このようにマスコミは政府を追及しているし、健全に機能してますよ――と。
しかもチベット問題等と異なり、原因は地震だ。不可抗力の面が大きい。
あのシーンだけを見て「中国のマスコミも意外とやる」とは決して言えない。

しかし、さらに深く考える。
ソ連が崩壊したのは決して市民革命ではない。ゴルバチョフが実行したペレストロイカの結果だ。ゴルバチェフがこのような政策を実行したのは、そうでもしないと立ち行かなくなってしまったからだ。
結局、権力側が追い込まれて体制崩壊に繋がった。

そう考えると、今はまだ中国マスコミの政府追及もある意味では「ヤラセ」かもしれない。しかし、そんな「ヤラセ」を流さなければならないほど、中国が国際社会から追い込まれていると見ることもできる。
「瓢箪から駒が出る」の諺の如く、こういう部分から本当の言論の自由が徐々に生まれてくるかもしれない。そんな一縷の望みを持ちたい。