昔、やもめのカカアがいた。そのカカア、信仰深くて娘と下女を連れて
お寺参りにたびたび出かける・・
今日も良い天気 お寺へ出かけ お経が終わって娘と下女を本堂に待たせて
カカアと和尚はいつものように奥座敷へ入って行った。 すると奥座敷から
唸るような声が低く高く聞こえて来る。娘と下女は特別なお経をあげている‥と
思って待っていたが 仏様のような切ない声が聞こえて来る‥ その声を聴くと
娘は何となくいい気分になってくるのです。
しばらくするとカカアが乱れた裾と髪を直しながら戻って来た。顔をほんのり
赤くなって晴々した顔にもなっている。 娘は「今度 おらも一緒に奥座敷へ
連れて行って!」と云うと 「いやいや お前はまだ若すぎる オレは先が短い
から和尚にお願いして「極楽」へ行けるように拝んでもらっているのだよ」と‥
「遠野むかし物語から」
私は やもめのカカアも やもめでないカカアも極楽へ連れて行けるような
力はもうすでに失ってしまっている。 20年若ければなぁ あ~・・
お寺参りにたびたび出かける・・
今日も良い天気 お寺へ出かけ お経が終わって娘と下女を本堂に待たせて
カカアと和尚はいつものように奥座敷へ入って行った。 すると奥座敷から
唸るような声が低く高く聞こえて来る。娘と下女は特別なお経をあげている‥と
思って待っていたが 仏様のような切ない声が聞こえて来る‥ その声を聴くと
娘は何となくいい気分になってくるのです。
しばらくするとカカアが乱れた裾と髪を直しながら戻って来た。顔をほんのり
赤くなって晴々した顔にもなっている。 娘は「今度 おらも一緒に奥座敷へ
連れて行って!」と云うと 「いやいや お前はまだ若すぎる オレは先が短い
から和尚にお願いして「極楽」へ行けるように拝んでもらっているのだよ」と‥
「遠野むかし物語から」
私は やもめのカカアも やもめでないカカアも極楽へ連れて行けるような
力はもうすでに失ってしまっている。 20年若ければなぁ あ~・・
私にもお説教する力はなさそうです。