(写真は七月大歌舞伎のポスター。今回は携帯電話にて、子供が写す)
二、新古演劇十種の内 身替座禅(みがわりざぜん)
山蔭右京 仁左衛門
奥方玉の井 歌 六
太郎冠者 愛之助
侍女千枝 壱太郎
同 小枝 宗之助
七月十四日と十五日。
連日、松竹座にて七月大歌舞伎の夜の部『身替座禅』 を観た。
仁左衛門が大名を愛嬌あり、かわいらしさありで堪能いたしました。
なんともいえない表情は、仁左衛門のある意味、とても素敵な一面が引き出され、舞台に釘付けの私。
海老蔵三のアクシデントのピンチヒッターの三演目の『女殺油地獄』のシリアスな演技と『身替座禅』の愛くるしい演技の対比はすばらしく、さすが仁左衛門さんと魅了されました。
花道での
『かえりみすれば~』
で、チラッと振り返るところなんかは、仁左衛門ならではの愛くるしさ。
歌六さんの奥方(玉の井)は、はじめ打つくし過ぎるのではないかと心配したのですが、演技で恐妻家やしこめ加減を表し、また面白さも思い切り表現されていました。
踊りが見とれるぐらいに美しく、すばらしい舞としぐさに堪能。
愛之助さんの太郎冠者は仁左衛門さんに対して控えめのメークで、好感が持てました。
手の平も右京の白塗りに対し、そのままで、殿と付き人の序列をしっかりとあらわされていました。
仁左さんとのやり取りは、美しく男前同士で、満足できる舞台。
松羽目物のこの演目の音楽は美しく、私はとても好きです。
長唄囃子二あわせて無意識にリズムをとっておりました。
基本的に能や狂言の好きな私は、義太夫の語りよりもこういった音楽が好きです。
おそらく京都生まれの私は、祇園囃子などで育ったせいかもしれません。
そういうと・・・
今日は七月十七日。祇園祭の順行だったのですね。
この季節、私の場合は、毎日でも 鱧のおとしを食べたくなります・・・・・・
鱧のおとし。私は梅肉よりも、断じて 辛子味噌派です。