乱鳥の書きなぐり

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三谷幸喜「エノケソ一代記」 市川猿之助 吉田羊 浅野和之 山中崇 水上京香 春海四方 2016年12月14日/東京 世田谷パブリックシアター 5★/5★

2018-10-10 | 舞台・芝居

    写真はイラン ウルミエ湖にて 
    本日はなんとなくウルミエ湖な気分



 

 かねてから見たかった猿之助さん主演の三谷幸喜「エノケソ一代記」を楽しむ。

 家族に予告を告げると忙しいのでみられないと言っていたにも関わらず、冒頭から心を掴まれたようで、最後まで楽しんでいた。

 三谷幸喜さんと市川猿之助さん

 そして演技のうまい役者さんたちばかりが少人数で演じつと、こうなるか!と私をうならせた舞台作品の一つ。

 この舞台の役者さんたちの組み合わせは素晴らしい。お互いが気持ちよく舞台づくりに専念されている様に感じた。


 話の展開も面白く、猿之助さんがここにも生かされた、歌舞伎とは異質の味を出されていた。

 がしかし、所々に色恋歌舞伎を織り交ぜられ、現代劇でも歌舞伎役者の顔をお忘れになられない。

 片足を無くした後上手にさられる時には、六法を踏んで姿を隠された。

 足に重きを置いた場面であったので、手の方はあまりくどく動かされてなかったので、六法を振るという言葉よりは六法を踏むと言ったほうが的確な表現であった。

 
 初めから最後まで、とにかく楽しめる。

 山場ではしっとりとさせ、観客の心をぐっと掴んで引き寄せる。

 そして死んだはずのエノケソがむっくり起き上がり、皆でエノケンの歌を歌い踊る。

 舞台の文法をきっちりと踏んだ素晴らしい作品であったと感じる。

    …というか、三谷幸喜をリアル舞台で見たいヨォ〜〜〜

 



 以下、三谷幸喜「エノケソ一代記」の詳細データーあり ▼
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 常に新作が待たれる三谷幸喜の2016年の作品。市川猿之助、吉田羊、浅野和之らに加えて、三谷本人も24年ぶりに役者として登場。どんな笑いが巻き起こるのか?

 エノケソを演じるのは2006年の三谷作・演出の舞台「PARCO歌舞伎『決闘!高田馬場』」に出演した歌舞伎俳優の市川猿之助。崇拝するがあまり常軌を逸してまでエノケンの苦悩を分かち合おうとする、一途な“偽者”を演じている。
 また、三谷作品の舞台の出演は2014年に再演された「国民の映画」以来となる吉田羊、2011年上演の「ベッジ・パードン」でひとり11役を演じ切るなど、三谷作品へ多数出演している浅野和之ら豪華キャストが集結。
 さらに、三谷自身が24年ぶりに俳優として出演。「あえて筋トレはしないでいます。こんなにちゃんと稽古をして、セリフを覚えてやったのは、実は生まれて初めて。勉強になります。」と三谷は語る。

 

 常に新作が待たれる三谷幸喜の2016年の作品。市川猿之助、吉田羊、浅野和之らに加えて、三谷本人も24年ぶりに役者として登場。どんな笑いが巻き起こるのか?
 昭和の喜劇王エノケンこと榎本健一になりすまし、全国巡業した喜劇役者エノケ“ソ”とその一座の物語。舞台となる昭和30年代はテレビが家庭に普及しておらず、エノケンの偽者が各地で出没した。このエノケソもそのひとりという設定。

 

【ストーリー】
 喜劇王エノケンこと榎本健一に心酔する田所(市川猿之助)は、いつしかエノケソを名乗るように。彼は、妻でエノケンの妻の名と同じ読みである希代子(吉田羊)、座付作家で顧問弁護士を自称する 菊田一夫ならぬ蟇(ひき)田一夫(浅野和之)、従順な座員の熊吉(春海四方)による「エノケソ一座」を率いて全国を巡業していた。

 のぼりやビラには確かに「ソ」と書かれているのだが気付く者はめったにいない。
 仮に見破られて騒動が起きそうになれば、希代子と蟇田が舌先三寸で仕事の依頼人を言いくるめるか、開き直って次の仕事先へ逃げ去る、そんな日々を送っていた。奔放に各地を行脚するエノケソ。
 だが、福岡のクラブに出演した際、偶然近くを通りかかった本家エノケンのライバル、古川ロッパ(三谷幸喜)が陣中見舞いに訪ねてきたと聞き、一座に緊張が走る。同じころ、本物のエノケンも大きな試練に見舞われ、それがやがてエノケソの人生を左右することになる。

 
 収録日・収録場所
 2016年12月14日/東京 世田谷パブリックシアター

出演
市川猿之助
吉田羊
浅野和之
山中崇
水上京香
春海四方

スタッフ
作・演出・出演
三谷幸喜

     データーは全てwowow公式HPより

 


 写真は全て、イラン ウルミエ湖近くで撮ったものです。

 ご訪問、ありがとうございます。感謝申し上げます。


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6 コメント

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Unknown (小父さん)
2018-10-10 14:10:18
>本日はなんとなくウルミエ湖な気分

ははは、しょっぱいのか、やや暗いのか?
写真は塩湖ですか?

>冒頭から心を掴まれたようで、最後まで楽しんでいた。

だいぶ楽しまれましたね。

>六法を踏むと言ったほうが的確な表現であった

東西南北に天と地ですか!
芸術以外の何ものでもないですね。

豪華キャストで面白そうですが、私はいつからか三谷幸喜氏を無視するようになりました(笑)

映画『ラヂオの時間』をテレビで観て、面白い!と思い
テレビ『古畑任三郎』これは最高と感じ、映画『THE 有頂天ホテル』劇場み行ったら楽しいけど『ラヂオの時間』と同じドタバタだなという印象。

『ラヂオの時間』で日本アカデミー賞の最優秀脚本賞に最優秀助演男優賞を取ったんですね。

その後の授賞式で自作が外れるたびに(発表の瞬間)にグラスの酒をあおってショックを受ける姿を観ました。

それと、鈴木京香と中井貴一のテレビドラマ『short cut』(WOWOW)だったのか???
そのメイキング映像で二人が熊が出たというので山小屋に逃げ込むシーンを撮るのに三谷幸喜氏、そのドアが開かないように仕組んでいるんですね。
その大慌てのシーンを撮るんだとか!
これは、名優二人になんと失礼かと思ったものです。

そういう彼の映画にはたくさんのキャストが集まり、シネコン(複合映画館)に行くと彼の映画だけ超人気。
なんだか、あえて背中を向けたくなりました(笑)

どんな作品か?、テレビでザ・マジックアワー、ステキな金縛り、清須会議は観ましたが(笑)
返信する
お詳しい!!!^^!!! (小父さん様 乱鳥です。)
2018-10-10 17:28:15

三谷幸喜さんはいくつも見てはいますが、
 ポワワァ〜ン
と見ていて、漠然といいなと感じていたぐらいでした。

今回は舞台依存症(爆)の私が舞台が見たくってたまらないところにもってきて、楽しめる舞台でしたので、興奮して書いてしまいました^^
(おそらく、まだ、七月の昼夜襲名披露のショックから抜けきれてないせいもあると思います。  笑)

今月は松竹座昼夜で猿之助さんも拝見できます。
ここにきて猿之助さんの舞台に対する真面目な姿勢に、感心しています。
やはり舞台人はこうあるべきと思える役者さんのお一人だと感じます。

それにしても、小父さんは三谷幸喜氏のことをよくご存知ですね。
すごくお好きでしたのでしょう?
その上での、辛口^^
未見の『short cut』は見たくなりました。
中井貴一さんは大変好きな役者さんです。

ドラマは特に何を見ていいのか分からなくって^^
小父さんのドラマや映画、大変参考になります。
ありがとうございます。
返信する
Unknown (小父さん)
2018-10-10 20:36:05
>すごくお好きでしたのでしょう?

何だか見透かされた感じです。
Ranchoさんが楽しまれた記事に水を差してしまってすみません。

Ranchoさん、怒るだろうなと思ってヒヤヒヤしてました。

自分の馬鹿正直は直りませんね。

三谷幸喜氏最高!と思っている時に期待を裏切られた気がしたんでしょうね。
大河ドラマでも視聴率を取れるし、彼の才能は感じるのですが、
『古畑任三郎』くらいに淡々と書いてればいいのに
「悪ふざけが過ぎるんじゃーないの?」と思うわけです。

あるいは『8時だよ全員集合』のように、トコトン悪ふざけするところが、一般受けするのかも知れませんね。
そこを抑えてくれるといいのですが、ドタバタが過ぎると白けるのかも知れません!
返信する
こんばんはです。^±^ノ (てくっぺ)
2018-10-10 23:41:01
あ、こちらは、塩湖ですかね。^±^
見るからに、塩からそうです。

三谷幸喜さんのは、ついつい見てしまいます。
見ると夢中になってしまうので、魔力に取りつかれることもありますね。
きっと惹きつける力があるだからと思います。^±^ノ
返信する
コメントをありがとうございます^^ (小父さん様 乱鳥です。)
2018-10-11 11:14:05
水を差すだなんて、とんでもないです。
怒るだろうな( ^ω^ )ですか?(笑)
貴重なご意見をお教えくださって、楽しませていただきました。
色々な方の色々なご意見や感想に触れることができ、とても喜んでいます。
また、色々お教えくださいますれば、嬉しいです。

馬鹿正直上等!!!です。
自分のご意見を書き込んでくださいますのはとても嬉しいことなんです。

これまで十余年の間で、通りすがりの方に一、二度ばかり、誹謗中傷めいた事を書かれ事がありますが、あれは勘弁してほしい。
あくまでもこのブログでは私は馬鹿正直に自分の意見や感じたことを書いてるのですもの^^
書くなら、自分はこういう意見だとか、こういう見方もあるよって教えていただきたいですね^^v
ほんと、ネットは怖いです。

>三谷幸喜氏最高!と思っている時に期待を裏切られた気がしたんでしょうね。
って、大変わかります。
そっくりそのまま、私も新白鴎に当てはまります。
40年来のファンでしたので、ショックは相当大きいです。

『古畑任三郎』はよかったですね。他にも入り路いい作品がありますね。
「悪ふざけが過ぎるんじゃーないの?」という作品も多いのですか。
かもしれませんね。

>そこを抑えてくれるといいのですが、ドタバタが過ぎると白けるのかも知れません!
ウンウン、なるほど。
最近では観客もそういったおふざけを求めすぎて、まともな舞台をしっかり見られなくなってきたという事実もあるのでしょうか?
商業演劇なので、
 まずはお客さんを満足させる
の前に、採算を重視する色合いが濃くなってきたのでしょうか?
これは現在の歌舞伎にも当てはまることです。
古典歌舞伎を見たい私にとっては、最近では小父さんに近い感覚で歌舞伎を客観的に見ています。

貴重なご意見を教えてくださいましてありがとうございます。
舞台演劇(やドラマ、映画)などにおいて、私の考える部分と共通する点が多々あります。

これからもよろしくお願いいたしますm(_ _)m
返信する
コメント、嬉しいです。ありがとうございます。 (てくっぺ様 乱鳥です。)
2018-10-11 11:26:46
てくっぺさん、ピンポ〜〜ン
塩湖です^^

>見るからに、塩からそうです。
テヘヘ
舐めて見ましたが、やはり塩辛かっらです(当たり前^^)

塩湖には生物はあまり生息しないと思っていたのですが、いたんですよ。
目に見える〜2ミリ以内の小さな生き物が、水の溜まったところに、うようよいました。
なので、本当に舐めて大丈夫だったか、心配になりました。

写真のように、赤色や黄色に変色している水たまりがありますので、微生物やプランクトンも多くいるのでしょうね。

暖かな季節だと、エンコの水辺には療養のために、塩水に浸かりに来るイラン人の方が多いそうです。
塩水も舐めて見ましたが、海の塩の濃度より相当辛かったです。

三谷幸喜さんは私もついつい見てしまいます。
楽しませることにおいて、無理のない形ですごくエネルギーを使われている感じがします。
「エノケソ云々」でも猿之助さんとともに舞台に立つことを、ご自分も楽しんでおられたそうです。
楽しさと程よい舞台の厳しさのバランスの良い作品でした^^
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