下鴨神社で葵祭を楽しんでいると、山村紅葉さんそっくりの和装女性が近で見ておられた。
その方は葵祭通で、高いつやのある声で、歌舞伎の大向こうのように 役名(?)を呼んでおられた。
例えば
「検非違使尉さぁあぁん!こっち、むいてぇえぇ~☆」
といった具合。
その声色とイントネーションも、サスペンスで見る山村紅葉さん風で楽しい。
つられてかどうだか、近くのおばあちゃまも、大向こうをはっておられた。
山村紅葉さん(似)は、葵祭をお詳しいようで、まわりのみんなに色々と説明して下さっていた。
嫌みの無いそのようすは心地よかった。楽しいひとときを過ごすことが出来た。
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葵祭の行列をまったく知らないので、調べてみる。
これで少し頭の中がまとまった。
ひとまず、よかったよかった☆これで、安心。
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葵祭より ▼
行列は、本列と斎王代列に大別され、本列は勅使を中心にした列、斎王代列は女人列といわれ斎王代を中心にした列である。
乗尻(のりじり)
行列を先導する騎馬隊で、左右各3騎。上賀茂の競べ馬の騎手である。古くは六衛府の衛士(えじ)がこれに当たったという。
検非違使志(けびいしのさかん)
検非違使庁の役人で、警察司法の担当者。六位の武官。この日は舎人(とねり)の引く馬に騎乗し、看督長(かどのおさ)、火長(かちょう)、如木(にょぼく)、白丁(はくちょう)など下役を率いて行列の警備にあたる。
検非違使尉(けびいしのじょう)
検非違使庁の役人で、5位の判官。志の上役で行列の警備の最高責任者である。舎人の引く馬に乗る。 また、志、尉ともそれぞれ調度掛(ちょうどがけ)に弓矢を持たせ、鉾持(ほこもち)に鎖を持たせて武装している。
山城使(やましろつかい)
山城介(やましろのすけ)で山城国司の次官、五位の文官である。賀茂の両社とも洛外になるので、山城の国司の管轄区域になるため督護の任につく。舎人が馬の口を取り、前後に馬副(うまぞい)がつく。あとに手振(てふり)、童(わらわ)、雑色(ぞうしき)、取物舎人(とりものとねり)、白丁など従者が山城使の所用品を携えてゆく。
御幣櫃(ごへいびつ)
賀茂両社の神前に供える御幣物を納めた櫃で、下社二座、上社一座、合わせて三合の白木の唐櫃に注連縄をかけ、白丁にかつがれてゆく。衛士が先導している。
内蔵寮史生(くらりょうのししょう)
内蔵寮の七位の文官で、御幣物を管理している。騎乗し両社に各1名が参向する。所用品を携えた雑色、白丁を従える。
御馬(おうま)
走馬(そうめ)ともいわれ、下、上両社の神前で走らせ、神々にご覧に入れる馬で、2頭の馬の頭と尾には葵、柱、紙垂れをつけている。1頭に4人の馬部(めぶ)がついて引いて行く
馬寮使(めりょうつかい)
走馬をつかさどる左馬允(さまのじょう)は、六位の武官で騎乗し、弓矢を調度掛に持たせる。
牛車(ぎっしゃ)
俗に御所車といわれ、勅使の乗る車で、藤の花などを軒に飾り、牛に引かせる。現在、勅使が乗ることはなく、行列の装飾である。牛童(うしわらわ)、車方、大工職などの車役が、替え牛とともに従う。
和琴(わごん)
御物の和琴で「河霧」の銘を持つ。神前の奏楽用として舞人の前、2人で運ばれる。
舞人(まいうど)
近衛府の五位の武官で、歌舞の堪能者がこの日の舞人を勤める。6人が騎乗でお供する。それぞれ雑色、舎人、白丁が従う。
勅使(ちょくし)
天皇の使いで、行列中の最高位者。四位近衛中将がこれを勤めるので、近衛使(このえづかい)とも言われる。現在、勅使は路頭の儀には加わらず、代行者が勤め、当時の様式どおり、飾太刀、騎乗する馬も美々しい飾馬で、朧(御馬役人・くとり)が口を取る。舎人、居飼(鞍覆持・いかい)、手振が従う。
随身(ずいしん)
近衛中将の場合は4人が随行、警護にあたる。
牽馬(ひきうま)
勅使の替え馬で、帰路に備える。舎人が牽く。
風流傘(ふうりゅうかさ)
大傘の上に牡丹や杜若など季節の花(造花)を飾り付けたもの。行列の装いとして取物舎人4人でかざしてゆく。
陪従(ばいじゅう)
近衛府の五位の武官で、この日は賀茂両社の社頭で歌をうたい楽器を奏する役を勤める。7騎が各種楽器を携えてゆく。それぞれ雑色、舎人、白丁が従う。
内蔵使(くらづかい)
内蔵寮の次官で五位の文武兼官。職名は内蔵助。勅使が神前で奏上する御祭文を奉持している。騎乗し、馬副、白丁らが従う。
風流傘(風流傘)
先の風流傘とは造花が少し異なる。本列の結びとなる。
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命婦(みょうぶ)
女官の通称で、小桂(こうちき)を着用する高級女官。花傘をさしかける。
女嬬(にょじゅ)
食事をつかさどる女官。
斎王代(さいおうだい)
斎王は、平安時代には内親王が選ばれて祭に奉仕したものであるが、現在は未婚の市民女性から選ばれるので、斎王代と称される。御禊(みそぎ)を済ませた斎王代は、五衣裳唐衣(いつつぎぬものからぎぬ)、俗に十二単(じゅうにひとえ)の大礼服装で、供奉者にかつがれた腰輿(およよ)という輿に乗って参向する。
駒女(むなのりおんな)
斎王付きの清浄な巫女(みかんこ)で、騎馬で参向するのでその名がある。6騎の女丈夫。
蔵人所陪従(くろうどどころべいしゅう)
斎院の物品、会計をつかさどる蔵人所の、雅楽を演奏する文官で、それぞれ楽器を持っている。
牛車(ぎっしゃ)
斎王の牛車で俗に女房車。この牛車には、葵と桂のほか桜と橘の飾りがつく。
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