2012年 本
3: 『江戸の知られざる風習』川柳で読む江戸文化
渡辺信一郎著
ちくま新書 295
240ページ 714円(税込)
2001/05/21
第1 江戸の人々の生活(四季の行き交い
知られざる習俗
知られざる物売り・生業)
第2 江戸語彙物語
あとがきに代えて―古川柳と狂句
筑摩書房 HPより ▼
江戸川柳は「世相を映す鏡」である。江戸中期、初代・柄井川柳の登場で、一躍、庶民性を得た川柳。そこには、現代人には想像もつかない江戸庶民の生活の実相が、生き生きと描かれている。本書は川柳を鍵として、江戸庶民の知られざる風俗、文化を現代に甦らせた書である。
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memo
『将門 冠 合戦記 まさかどかんむりかっせんき』(1740) 82
股くぐり=疱瘡の呪い
や、たち次いで、子供ら来い来い。股潜らそ。をを、ほんに、それ其れ其れ、肝心、疱瘡の呪い
股くぐりも『助六』では、意味が変わってくるぞい!
あはは あはは
はぜ売り
元旦の売り物はぜが瀬踏せぶみなり 128
瀬踏 せぶみ
元旦の売れゆき、販売量が、その年の吉凶
はぜ五文小遣い帳の三番叟
お正月らしくって、めでたいね。
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ぐにゃ富・龍蔵 171
ぐにゃ富を龍蔵にする両替屋
1740年 歌舞伎役者 中山富十郎
当時の團十郎の女房役
上方から江戸 独特のぐにゃつくような身振り
虱しらみ喰い下女ぐにゃ富の身で擦り
提重 さげじゅう 202
『御摂勧進帳ごひいきかんじんちょう』(『いも洗い勧進帳』)にも『提重』という言葉が出てくる。 204
ぼた餅で提重に出る気の強さ
提重は美人と相場が決まっていたらしい。
提重は房主ぼうじゅ殺しの毛饅頭
重箱に饅頭を入れて偽装し、お寺様に…だそうでございまする。
あくまでも江戸川柳でございます故、おしかりは後容赦願いまする。
* 引用参考は 本書及び「BOOK」データベースのみ