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乱鳥の書きなぐり

片岡仁左衛門 昼夜の仇討 二月大歌舞伎 通し狂言 『彦山権現誓助剱(ひこさんごんげんちかいのすけだち)』





    片岡仁左衛門 昼夜の仇討 二月大歌舞伎  大阪松竹座


           昼の部


           通し狂言  『彦山権現誓助剱(ひこさんごんげんちかいのすけだち)』





 先日 二月大歌舞伎の夜の部の感想を簡単に記録した。

   片岡仁左衛門 昼夜の仇討 二月大歌舞伎 夜の部『盟三五大切』   鶴屋南北作

 実はその数日前に。昼の部を楽しんでいた。

   2月12日昼の部観劇の日の徒然

 雑記だけを先に書き、感想を今だ未記入。

 昨日、松竹座では 片岡仁左衛門 昼夜の仇討 二月大歌舞伎の千秋楽を迎え、心穏やかではない。

 正直あせっている。

 又、昨日テレビで見た映画『大奥』(2006年)の歌舞伎役者役にジレンマを感じ、急に思いだしたというのも大きな要因である。

 現在に置き換えてのことだが、本当の千両役者はあんな所作、見得ではない。


 という訳で簡単に記録する決意を持って、パソコンに向かっている。(って、そんなにたいそうなことではない…笑)

 以前にもupした2月12日昼の仁左衛門丈の写真だが、今一度のせておきたい(ニコリ)




























 通し狂言  『彦山権現誓助剱(ひこさんごんげんちかいのすけだち)』




  序 幕 第一場 長門国住吉鳥居前の場
      第二場 同 社前の場
      第三場 同 郡城下馬場先の場
  二幕目     長門国吉岡一味斎屋敷の場
  三幕目 第一場 山城国眞葛ヶ原浪宅の場
      第二場 同 釜ヶ淵の場
  四幕目 第一場 豊前国彦山杉坂墓所の場
      第二場 同 毛谷村六助住家の場
  大 詰     豊前国小倉立浪主膳正本陣の場

                 毛谷村六助  仁左衛門
               一味斎姉娘お園  孝太郎
                  京極内匠  愛之助
                一味斎妻お幸  竹三郎
               一味斎妹娘お菊  松 也
                 衣川弥三郎  薪 車
                 若党佐五平  猿 弥
           吉岡一味斎/杣斧右衛門  彌十郎
               衣川弥三左衛門  段四郎



通し狂言
  彦山権現誓助剱(ひこさんごんげんちかいのすけだち)
 『彦山権現誓助剱』(ひこさんごんげんちかいのすけだち)は、もともと人形浄瑠璃の仇討ちものの傑作で、天明7(1787)年に歌舞伎に移されました。九段目にあたる「毛谷村」(けやむら)の場は、よく知られていますが、関西での通し上演は、実に67年ぶりとなります 。

 長門国郡家(こおりけ)の武道指南役吉岡一味斎(いちみさい)は、妻お幸、娘お園、妹娘お菊を残して、京極内匠(きょうごくたくみ)に殺されます。一家は仇討ち御免の御墨附を貰いますが、仇討ちの道中でお菊は返り討ちに遭ってしまい、一子の弥三松を佐五平に託します。

 一方、一味斎の弟子毛谷村の六助は豊前国彦山の麓で百姓暮らしをしていました。六助が杉坂の墓所で母の墓参りをしているところ、微塵弾正(みじんだんじょう)という男に御前試合に負けて欲しいと頼まれます。そこへ京極に襲われた佐五平が現れ、弥三松を六助に託して息絶えるのでした。

 約束通り、六助は御前試合で微塵弾正に負けてやります。そこへやって来たお園は、甥の弥三松が六助の家にいることから、佐五平を襲ったのが六助だと思い込み、斬りかかります。しかし実は、六助とお園は一味斎が決めた許嫁同士で、先の微塵弾正こそ京極内匠だったのです。正義感の強い六助は怒りに震え、京極内匠の仕官する小倉領内へと仇討ちに出立し、お幸、お園、弥三松の後見として、見事本懐を遂げるのでした。

 毛谷村の六助を、満を持して仁左衛門が初役で勤め、剣の達人にして、朴訥で正義感に溢れる六助を、颯爽と余すところなく魅せます。個性豊かな登場人物たちが彩る、波瀾万丈で起伏に富んだ物語を、丁寧な通し上演の形でお楽しみ頂きます。

 

  


 今回の演目『彦山権現誓助剱(ひこさんごんげんちかいのすけだち)』を通しで舞台に書けられることはきわめてまれである。

 かぶきちゃんねるでは見たことはあったが、全てではなかった。

 仁左衛門丈の魅力あふれる舞台だった。



 わたしが見た12日の京極内匠役の愛之助さんは素晴らしく、いつもになく前に出て演じておられた。

 見得や仕草は大きく、仁左衛門丈にで切る限り近づけよと努力なさっていた感じがこちらに伝わり、心地が良かった。

 歌舞伎界はお家芸色が強く、色々むずかしいだろうが、これからもこの演じ方で舞台に立っていただきたいと感じる。

 

 全体に興味深く、舞台のおもしろさを充分に味会わせてくれる『彦山権現誓助剱(ひこさんごんげんちかいのすけだち)』だった。
 
 昼夜ともにもう一度見たいという気持ちが強まる今回の二月歌舞伎だった。

 実際には主婦のわたしは節約のため、涙ながらに一度きりでがまんした。偉いぞ!乱鳥。

 

『彦山権現誓助剱(ひこさんごんげんちかいのすけだち)』も話はかなりおもしろい。

 歌舞伎の醍醐味のような場面もあれこれ工夫されており、楽しめること間違い無し。

 言葉の流れも美しい。

 孝太郎さんが演じられた一味斎姉娘お園が酔ったふりをして うたうように話す『しのじづくし』(死の字づくし)は魅力的で、メモがあれば書きとめたいと思った程だ。

 こういった心遣いのある話で、大指示も枝葉も素晴らしいと感じた。


 
 昼夜とももう一度見とけばよかったなと未だに後ろ髪をひかれる思いのわたしがここにいる。




 今回も簡単な記録のみにて失礼いたします。


  





夜の部


通し狂言

  盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)

  序 幕 第一場 佃沖新地鼻の場
      第二場 深川大和町の場
  二幕目 第一場 二軒茶屋の場
      第二場 五人切の場
  大 詰 第一場 四谷鬼横町の場
      第二場 愛染院門前の場

                薩摩源五兵衛  仁左衛門
                  芸者小万  芝 雀
                笹野屋三五郎  愛之助
                  芸者菊野  松 也
              若党六七八右衛門  薪 車
              船頭お先の伊之助  猿 弥
             家主くり廻しの弥助  彌十郎
                富森助右衛門  段四郎
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