小さな水路の脇に「タガラシ」の花を見つけました。
タガラシ---漢字では「田枯らし」や「田辛子」と書きます。
その理由は、噛むと辛いので「田辛し」、また「田枯らし」は作物があまり収穫できない水田などに生えているかららしいです。
ところで、噛むと辛いとなっていますが、キンポウゲ科の植物のほとんどは毒がありますから口に入れてはダメです。
タガラシも全草にプロトアネモニンという有毒成分を含んでいるそうです。
どんな毒か? というと、皮膚とか口の粘膜に刺激を与え、炎症などを引き起こすようです。
葉っぱは少し光沢があって、全体の背丈は50~60cm、よく枝分かれしていて、2cmくらいの小さな黄色い花をつけます。
背丈があって葉っぱが立派、それに比べて花はとても小さく感じられます。
花床(花托)は最初は丸く、だんだん縦に伸びて長楕円形になります。
学名:Ranunculus sceleratus Lev.
英名:Celery-leaved buttercup
別名:タタラビ(蹈鞴火)
科名・属名:キンポウゲ科 キンポウゲ属
原産地:北半球
花はキツネノボタンやウマノアシガタとよく似ています。
それもそのはず、この3種類はキンポウゲ科キンポウゲ属なのです。
でも、この時期に見られるのはタガラシで、キツネノボタンやウマノアシガタはもう少し時が経たないと見られません。
キツネノボタンは花床が球形、葉は先端が尖っていてミツバやセリの葉に似て3つに分かれ、縁に鋸歯があります。
花の時期は5月~7月です。
ウマノアシガタは花には金属的な光沢があって、キラキラと光っています。
葉が馬の足に似ているとのことですが、実際には鳥の足のような形をしています。
別名ではキンポウゲとも言われていますが、これはウマノアシガタの八重咲き種のことのようです。
開花時期は4月~6月です。