栗駒山の麓、秋田県湯沢市にある『秋の宮温泉郷』は秋田県最古の温泉地と言われています。
その中にあった「稲住温泉」は数多くの文人も宿泊したような、歴史ある温泉だったのですが、今から10年ほど前に休業してしまいました。
ところが、令和になってから『共立メンテナンス』が経営を引き継いで、「秋の宮温泉郷 湯けむりの宿 稲住温泉」としてリニューアルオープンしたのです。
共立メンテナンスは、全国にビジネスホテル「ドーミーイン」や「共立リゾート」としてリゾートホテルチェーンを運営している会社です。
古川駅から宿までの直行バスを利用させていただきました。
稲住温泉の所在地は秋田県湯沢市、ところが宮城県古川駅から日にち限定で宿のバスが出ているのです。
バスは途中、「あ・ら・伊達な道の駅」で休憩を取り、約2時間かけて宿まで送迎してくれました。
[宿の玄関]
バスが到着するとすぐにスタッフがバスに乗ってきて、宿についての細かな説明をしてくれました。
そのおかげでチェックインもスムーズに進み、ウェルカムドリンクが用意された部屋で一休みし、すぐに部屋に直行しました。
館内は明るく、高い天井、そして木のぬくもりを感じるような造り、接待してくださるスタッフの方たちもとても丁寧でした。
[檜の内風呂]
客室数は49室(その内離れは4室)、ほとんどの部屋に温泉を引いたお風呂が付いています。
通された部屋の内風呂は檜風呂になっていて、もったいないほどの温泉が溢れていました。
1軒宿なので、豊富なお湯をたっぷりと使えるとのことでした。
部屋のお風呂はあとにして、一休みしたらすぐに大浴場の温泉に入りました。
大浴場は檜風呂と岩風呂があり、それぞれに露天風呂が付いていて、時間で男女入れ替え制になっていました。
[大浴場入り口]
とってもセンスが良くて、おしゃれでした。
全体に画像が暗かったり、写りがよくなかったりですが、大浴場とそれに続く露天風呂の様子です。
この他にも貸し切り風呂が2ヶ所あり、空いていればいつでも入れるようになっていました。
大浴場は「単純温泉」、客室風呂は「ナトリウムー塩化物・炭酸水素塩泉」と、2種類の源泉を引いているようです。
宿泊した日は外は雪、雪見風呂もなかなかのものでした。
大浴場の前の湯上り処では、夜にはビールなどの酒類やおつまみ、数種類のアイスクリームなどが用意されていて、それらが朝には牛乳や乳酸菌飲料に変わり、至れり尽くせりでした。
さて、温泉にも入ったし、あとのお楽しみは食事です。
夕食は食事処で、個室になっていました。
最初に箸置きを選ぶことから始まりました。
お盆の上に30個ほどの色とりどりの箸置きがあり、気に入った物を使うようになっていました。
そして、続いて料理を選びます。
基本の料理は全員同じなのですが、その他はいくつかの選べるメニューになっていて、郷土料理の鍋にしても3種類ありました。
最後のご飯までもそれぞれが違うものを頼みました。
すべてきめ細やかで手抜きが全くない、見た目も上品な美味しい料理でした。
器も料理に合わせるように、とても凝っていました。
食事の担当スタッフさんからは一品一品丁寧に説明があり、料理を出すタイミングもちょうど良い具合でした。
[夕食の一部]
[朝食]
そして、共立メンテナンスの宿といったら夜鳴きそば(ラーメン)です。
夜食として、夜30分間の提供ですが、夕食を十分に食べたのに、やっぱり食べてしまいます。
この宿は同時にデザートも用意されていました。
翌朝、送迎バスで再び古川駅まで送ってもらいました。
稲住温泉は接客サービス・清潔感・食事・温泉と、すべてにおいて満足度が高かった宿です。
ここは「また泊ってみたい宿リスト」に追加しておきました。