宿根アスターともいわれる「ユウゼンギク」、元は北アメリカ原産の花で、それがヨーロッパで改良され、日本に入ってきたのは明治時代。
当時は「シノノメギク(東雲菊)」という名前だった。
それがどういう訳か、牧野富太郎博士によって「ユウゼンギク」と名付けられたようだ。
小さな可憐な花が群がってたくさん咲く花の姿を、友禅染に見立てたらしい。
今では原野、空地、道端などあちこちで野生化したものを見ることができる。
北海道の湿原でも見た覚えがある。
白老町の湿原だったと思うが、紫と白のユウゼンギクがたくさん咲いていた。
こうして野生化しているユウゼンギクもあれば一方ではそれを改良したものを休耕田に植え付け、今では観光名所になっているところもある。
そこは京都府北部にあり、滋賀、福井県の県境にある久多集落。
本当に小さな集落なのだが、今では「友禅菊の里」として多くの観光客が訪れている。
この集落ではユウゼンギクに似た「チョウセンヨメナ」を品種改良して、新しい花を作り上げた。
だからその花は正確に言うとユウゼンギクとは違うかもしれない。
でも、その花の名前を「北山友禅菊」という名前にした。
正に京都らしい名前だと思う。
久多集落には一度だけ行ったことがあるが、一面の紫の花は見事だった。
チョウセンヨメナの開花は夏なので、ユウゼンギクより早い。
だから「北山友禅菊」も見ごろは8月上旬ごろになっている。
学名: Symphyotrichum novi-belgii
英名:New York Aster
別名:宿根アスター、シノノメギク
科名・属名:キク科 シオン属
原産地:北米
ところでうちにある野菊は、花は同じようですが、葉っぱがざらざらしています。なんて名前なんでしょうか。
♪花嫁はぁ・・・嫁いでゆーくのー・・・小さなカバンに詰めた花嫁衣装は ふるさとの岡に咲いてた 野菊のはなーたーばー とまあ、こういう歌詞ですの。
八重のものも多く出回ってますから。
道端や野に咲いているキク科の植物をまとめて野菊と言うらしいですね。
代表的なものにノコンギクとヨメナがあり、大きさはヨメナの方が1m〜1.2mくらい、ノコンギクはもう少し小さい。よくわからない時は葉を触ってみて、ざらざらならノコンギク。葉がつるつるならヨメナとのこと。
だから、らむぶるさんの家に咲いているのはノコンギクではないでしょうか。