梅雨の時期、大きな光沢のある葉の付いた木の上の方に大輪の白い花が咲いているのを見つけたら、多分それはタイザンボクだと思う。
タイザンボクの花は上を向いて咲くので、見上げなければ気づかないかもしれない。
漢字では「泰山木」と書くが、「大山木」の文字を使うこともある。
両方とも大きいという意味でその漢字を使っているのだと思う。
そのことから中国の木かと思うが、原産地は何とアメリカで、南部アメリカを代表する木であり、ミシシッピー州の州木となっている。
英語名は「サザンマグノリア」。
マグノリアはモクレン科の植物の総称で、モクレン、コブシ、ホオノキ、オガタマノキなどいずれも香りの良い花となっていて、香水の原料にもなっている。
近所の公園ではたくさんのマグノリアが植えられていて、春先からコブシ、モクレン、シモクレンなどが咲き始め、オガタマノキとホオノキと続き、最後にタイザンボクが咲く。
その間に公園内では「マグノリアコンサート」と名付けられた小さな演奏会が毎年開かれている。