夏になると草むらや道ばたのあちこちでユリに似た、鮮やかなオレンジ色や黄色の花を見かけます。
それらはヤブカンゾウやノカンゾウで、総称して「カンゾウ」と呼んでいます。
カンゾウは漢字では「萱草」です。
この文字はワスレグサとも読みます。(萱という一文字だけでもワスレグサと読みます)
だから、カンゾウ=ワスレグサなのです。
ワスレグサは朝咲いて夕方には萎む一日花、『その美しさが憂いを忘れさせてくれるから』というのが名前の由来だそうです。
ワスレグサの中でも一番多く目につくのが「ヤブカンゾウ(藪萱草)」です。
ヤブカンゾウは、夏真っ盛りの7~8月ごろ、草むらや野原などで鮮やかなオレンジ色の花を咲かせます。
中国原産の花で、日本では古くから薬用や食用として栽培されていたようです。
それらが野生化したようで、花の色が鮮やかだし、背丈があるためなのでしょうか、草むらや林の中などではよく目立っています。
よく似ているノカンゾウはヤブカンゾウよりも少し遅く咲き、両者の違いは一重咲きか八重咲きだけなのです。
この2つは花が咲くまでの姿はほとんど同じなのですが、開花すれば一目で見分けられます。
[ノカンゾウ]
ワスレグサのことは英語でもDaylily、でも実際には1日~3日ほど開いているものも多いとのことです。
学名:Hemerocallis fulva
英名:Orange Daylily、Tawny Daylily
別名:ワスレグサ、カンゾウナ
科名・属名:ワスレグサ科 ワスレグサ属
原産地:中国