第四部 Generalist in 古都編

Generalist大学教員.湘南、城東、マヒドン、出雲、Harvard、Michiganを経て現在古都で奮闘中

DTMH前の勉学に関する準備について

2016-01-06 15:48:54 | Mahidol留学情報
皆様こんにちわ。
 
既に、私のところに4人の日本人医師のDTMH入学希望者様から御連絡がありました。
質問事項が重なると思いますので、下記に記載しておきます。
 
Q) 4月に始まるに当たって、揃えておいた方が良い教科書、しておいた方が良い勉強を教えて下さい。
 
A)私は時間がなく、ほとんどNo preparationでしたが、終わってから感じた自分が最もやっておけば良かっただろなぁという事を記載しておきます。
 
1)何よりもリスニング力の底上げ。
授業はどれだけ英語が得意な人でも確実にチンプンカンプンだと思います。ただ下記の対策があれば実りある最初の一ヶ月間を過ごせるかと思います。
というのは、日本の医師が精通していない領域でかつ、寄生虫疾患(ほにゃららら裂頭条虫、マルマル住血吸虫、回虫、顎口虫うんぬん日本語で卵の違いや病態の違い、疫学、治療など仮に精通していたとしても)で全く耳慣れない英語名のオンパレードから始まります。ですので、まず基本的なリスニング力の底上げが重要だと思います。そしてさらに不安にさせられるのが、途上国、先進国の中で日本人医師だけがそれらの言葉を知りません。他国は英語で習うために当たり前ですが知っています。私は当初全く議論に加われず、悔しい思いだけをしましたが、持ち前のユーモアと存在感だけで闘っていました・・。
 
2)臨床熱帯学用語を少しだけ暗記してくる
といことで対策として下記に上げます。
米国WikipediaのHelminthのMajorどころの一覧表があります。少なくともこれだけは覚えてこられると最初の数週間の授業の飲み込みが全く違うかと思います。
私は顎口虫の卵が・・・など授業で前の方で聞きながら、如何にも深い洞察をしているかのような難しい顔しながら辞書を引いていました。つまり全然わかっていませんでした。苦笑
 
 
 
さらに、私が勉強で役にたったのは、なんといってもCDC、WHOのサイトです。ここにおおまかの情報は載っています。よってこれを一通り見ていれば凄い速度で吸収することがデキるかと思います。
 

読んでおくべき教科書は無いです。先日帰国した際に驚きましたが、最近では日本語訳トラベルメディシン、熱帯医学関連なるものがなんと多数この1年間で出ていました。ブームなのでしょうか?まぁただ、国際医療の現場においては圧倒的に手薄な情報(ドラクエの銅の剣程度でしょうか)でしかないので、それでは全く闘えません。さらっと読めるものを読んでイメージを持ってくるだけでよいかと思います。

分厚い原著は購入して持参しては絶対にいけません。その理由は入学してから分かるでしょう。何より、授業のスライドを最初のオリエンテーションで全てもらいますが、大量すぎて鼻血がでます。とは言え、授業をサボる医師は殆どいません。特に経験年数が豊富な医師ほど熱心だったなような気がします。
毎日4コマで200ー400スライド位が溜まっていくわけです。また、大学の版権で色々と素晴らしいものが手に入ります。試験の対策はスライド・スライド・スライドの復習という王道しかありません。過去問は今年頑張って全ての講義のテストを責任をもって作成しました。是非来年からお役立て下さい。
顕微鏡スライド集はやはり、もりひろ先生のが秀逸です。
 
3)バンコクに渡る時期
特にイベントはありません、最低二日前、はやければ一週間前に来られて生活の品を揃えて、可能なかぎり観光をしておくことをお勧めしております。始まると何故か忙しく(今考えれば大したことは全くないのですが、その時は精一杯ですが何をするにも大変に感じます)全く遊ぶ余裕が無かったのを思い出します。
 
ということで、一昨日日本から帰ってきましたが、今週末はパタヤのビーチ沿いのホテルで執筆業、Topic reviewの構成、データーエントリーの最後を行う予定にしてしまっています。残された時間は4ヶ月しかありませんので、しんどいながら楽しんで参ります。
 
4)タイ語について
勉強は私はしませんでしたが、Iphoneのアプリで多数良いのがありますので、それだけで良いかと思います。Mahidol内は原則全て英語で通じます。 
また基礎タイ語講座は最初の一ヶ月で計4回無料で放課後にあります。個人的に楽しかったです。
 
今回は以上になります。