みなさまこんにちわ。
最近は、忙しく自分の進路の為の論文や、やらなきゃいけない論文や多数の締め切り原稿を抱えて頭髪の抜け毛が気になり(笑)週一の当直明け外来とその次の大学ER勤務も少しだけ体力が落ちたなぁ〜と感じる日々です。
さて、当大学では後期研修医向けに各科の専門家が朝に勉強会を月一回してくださりそれを島根県の研修病院とZOOMでつなぐという試みを始めました(とは言っても、大学本院の参加率は極めて高いのですが、市中病院に出ている後期研修医の皆様の朝の参加は低くまだ周知が足りていないので、ここにも役に立ちそうな内容をUPします)
今週は、Strokeの初期対応でした。自分にとっても臨床的な経験とすごくマッチするFABS Score)1を(初学者にはおすすめですね)、原著論文を読んでLRなどを計算して追記しておきましたので、お役立てください。神経内科のI先生、とてもためになる内容をありがとうございました!
このFABS scoreは発症4.5時間以内の脳卒中疑いで救急外来を受診し,頭部CTで出血などの急性期所見がない患者群に対して、Stroke mimicsのスクリーニングを行うスコアで AUC は驚異の0.95です。
FABS Scoresが高い5点以上ではもはや100% Stroke mimicですね。4点以上ではもうほぼそう。
なので原著から訳すと。
この合計が3点以上で、FABS≧3が感度90%,特異度91% (+LR10)でStrokemimicsが示唆されて、FABS4点以上で感度45%,特異度98% (+LR 22.5)でStroke mimicsを示唆されるそうです。確かに、てんかんの既往歴があったり、若かったり、感覚障害のみの訴えだったりした場合に脳梗塞である検査後確率はぐっと下がるのが経験的には感得できるところでもありますね!
今日はこのあたりで、アディオス!
1) Stroke. 2016;47:2216-2220. DOI: 10.1161/STROKEAHA.116.013842.