第四部 Generalist in 古都編

Generalist大学教員.湘南、城東、マヒドン、出雲、Harvard、Michiganを経て現在古都で奮闘中

Donald M. Berwick 先生の授業 感動したことと奇跡

2021-03-10 15:41:43 | Harvard medical school

みなさま、こんにちわ。

ハーバードの学びの最強な点は、なんか知らないけど世界トップの人が普通にさらっと授業してくれるというのが大きいです。マインドセットは強制的に書き換えられて、この歳で感動して秒単位で洗脳される感じを自分でも気づきます、恥ずかしい。

たとえば、僕がこの一年で一番好きで、「授業中にアナタは僕にとってレジェンドで、論文全部読みました、大好きです」と多分言っているように思われたに違いないHQS706 Special and Emerging Topics in Safety and Qualityの講義担当は毎週Gordon Schiffです。実際に、学会会場で毎回遠くから、見ていましたし、論文も本当にかなり読みました。ひょろっと背が高く、ヒゲがピロンとしていて、怖くて話しかけられませんでした。日本の総合診療医ならばきっと読んだ事がある論文を多数書かれています。

プライマリ・ケア医として現場でAcadmic generalistとして米国でGeneral mindを一生懸命広めてきた、すごい先生です。自分の師匠の徳田先生と雰囲気と話し方が似ています。

その人が、授業のおわりいつも僕がわざと残っていると、時には1時間半も研究や教育の問題、診断エラーのこれから、日本の教育の事など1対1でお話してくださりました。こういうことを通して、外からみた日本、中からみた日本、強みと弱みをいつも認識されます。楽しかった毎週の授業も、あと3回だけです。寂しい。本当に偉大な人は、ニコニコ誰にでも公平で、純粋で正直だなぁと感銘をうけたのを思い出します。

 

さて、今週はもっとやばいです。医療の質・安全会のカリスマのDon Berwick(医療の質・安全の世界の文字通りのトップです、オバマ大統領の参謀です)がふらっとやってきてくださいます。

授業タイトルはDon Berwickなんでも聞いてみよう~的なポップな授業で、事前課題として、なんか好きな質問2つ用意しておくようにとのことでしたので、世界的リーダーに悩みを相談する機会だと、僕は下記にしました。

 

”自分たちには絶対こうした方が世界がよくなるし、全体の為にもいいことだらけであると見えている世界や手法や道があるとします。しかし周囲の人がそれをあまり理解してくれない事があります。いわゆるイノベータが見えている世界を周囲の人がみてくれない理由があるとしたら、自分(リーダーの)達の何が原因で、どのように克服して展開していったらいいでしょうか?”

 

という質問を投下しました。

日本人はこれまでおらず僕一人なので毎回日本に興味深々でいつも当ててもらえるので、今回も多分答えを頂きましたら追記します。楽しみです(こうやってブログで思いを書いておくと後々役に立つなぁと実感です)”

 

”You have improved the culture and climate of the United States and the world. In my country, the concepts of safety culture and QI have been used powerfully in the automotive industry and similar settings, but for some reason, not in medical settings. I think the biggest reason is that medical staff have not been interested in QI & safety. I also believe there is a fear of claiming by patients and a status quo bias. 

I have two questions for Dr. Berwick. 
“Suppose you know how to do something that you are convinced will make the world a better place. However, the people around you don't quite understand that better way.”

1) What are the main reasons people don't follow you(us)?

2) And how do you overcome it as a top leader?”

 

--------------------------------------- 後日----------------------------------------

 

後日追記です。1時間だけとあっという間でしたが案の定、変な日本人からの質問やディスカッションポイントは毎回いつも取り上げられるので今回も議論の中心になりました。とっても嬉しい。

 

キャリアをどのように形成してきたのですか? from ナイジェリア人医師(ナイジェリアの行政医官)からの質問

”僕のキャリアは全く予定したものではなくてね、あえて言うならばリスクを常に取ってきた。誰かの為にやらなければならないことをする。セレンディピティーって知っている?それが殆どで、計画した通りに過ごしてきたわけではないんだね。もっとも大事なことは、どれだけ優秀でも仲間を作れない、人に熱意をもって語れない笑顔がないコミニュケーションのスキルがないのは本当にダメで、一緒に何かを達成するための仲間を創れること。これで、いいかな?”

 
途中感銘を受けたのは、わからないことは、例え医療の質・安全の同じ分野であっても、その専門家ではないといい切る。マジですか?専門のトップだと思います。

これは本当に驚きました。日本で最近は現場も見ていない、公衆衛生学、感染症も、学んでいない専門科でもない医師や薬剤師の先生がテレビでごにょごにょ・・・。
 
そしてオバマ大統領の参謀だった頃の話から、日本といえばまさかの"麻生飯塚病院の話が登場し、麻生太郎の話へ”脱線。
 
”イノベーターとして最も大事なことはね。いつも言っているテンプレートがあるだけど。
間違った事ではないのに新しすぎて理解が得られないなんて普通のことなんですね。常に、その時はまだ理解されない。後で理解される、それが本物のリーダーの仕事なんだよね。だからがんばれよ
 
・話す、語る、ビジョンを徹底的に語る
・仲間を創る
・信頼して任せる
・オセロを展開する
・一人でヒーローになろうとしないで→5人くらいのコネクションを創る
・Overcome loneliness!! 孤独を乗り越えろ!
 
孤独であることこそ真のリーダーの証明だから、仲間を作りながら精神的には自立した孤独を楽しめなければいけない。こんな感じで答えたことになるかな?”
 
ヒーローになろとうするアメリカ人の傾向性とはことなり(笑)、日本人にピッタシでたしかに部門や部署を越えて仲間をつくることができるかどうかがとても大事だと思いました。
 
笑顔で言い放った最後の言葉がとっても印象的で、孤独を楽しめ、孤独こそ素晴らしい、孤独が人の真価を決めるって、明言されたことこそが、米国のリーダーとして長年貢献されてきた人生が詰まっていたように感動しました。この感動を下手なブログでは伝えられないのが残念です。
 
ちなみに、バリトンボイスでの喋り方やなんとなく優しい愛される江戸の将軍的な雰囲気は今度は黒川清先生にとてもそっくりで、秒で惚れました。
 
そして、追伸;本日3月13日 なんと本人からめちゃくちゃ熱い長いメールとあるお誘いきました!!!ありえない、ありえない、ありえない!! 
 
Donald M. Berwick 先生 Wiki pediaより。