木曽越峠の仙人日記

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薬用植物 「ニワトコ」の薬効

2020年04月15日 07時12分26秒 | 薬草

4月15日

当地の朝は晴れ


「ニワトコ」、スイカズラ科

生薬名
接骨木: (茎)、    接骨木根: (根)、  接骨木花: (花)、  接骨木葉: (葉)

ニワトコは茎、根、花、葉の全木が薬草になる



接骨医がニワトコの枝の黒焼きに、うどん粉と食酢を加えて

パスタ状に練ったものを、患部に厚く塗り

福木を当てて折れた骨を接ぐと言う意味で「接骨木」と言う名前が付いた



生育地と分布地

国内では北海道、本州、九州、四国に普通に生える落葉性の低木

ニワトコ属は北半球の温帯~亜熱帯の山地に約25種が分布する

類似植物
キミノニワトコ、オオニワトコ、エゾニワトコ等が確認されている



薬用部位と採集

秋から冬にかけて、根を堀り上げ水洗いして陽乾したのが

生薬の「接骨木」であり、根の部分を生薬で「接骨木根」と言う

仲春ころ、開花する直前に採取し、陰干ししたものを「接骨木花」と言う

晩秋頃に、なるべく細く若い枝を採取して、陰乾したのを「接骨木葉」と言う



薬効

解熱・鎮痛・消炎・利尿・止血薬・腎炎・水腫・関節痛・リウマチ・痛風
打撲に応用される

薬用法

(茎、葉)、腎炎、水腫れ、ネフローゼに煎じて服用する

(接骨木末)は、打ち身、くじき、打撲にキハダ末と練って患部に貼る



神経痛やリウマチには乾燥した、枝、葉、花を混ぜて

袋に入れ煎じて、袋ごと風呂に入れて浴剤とする



風邪の民間薬として、発汗、解熱、痛みに用いる

乾燥した接骨木花を煎じて服用する

山に普通に生えているニワトコは薬効の多い木と言われている

参考文献       日本薬草全書



「チドメグサ」、セリ科

秋に、全草を採取して天日乾燥する

薬効

きりきづ・すりきづ・むくみ・喉の痛みに煎じて服用する



昨日も一日台風並みの強風が吹き、畑のマルチが飛ぶ

マルチが隣の田んぼや畑に飛んでっている

夕方まで待ったが風は収まらず、今日はどうであろうか
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薬用植物 「クロモジ」の薬効

2020年04月13日 07時17分52秒 | 薬草


4月13日

当地の朝は雨

夜半から未明かけて凄い突風が吹く



「クロモジ」、クスノキ科

生薬名 : 釣樟 チョウショウ   (根皮)

国内では本州から九州の低い山中に広く自生している



類似植物

オオバクロモジ、ヒメクロモジ、テンダイウヤク、ヤマコウバシ

アオモジ、ケクロモジ



薬用部位と採集

必要な時に、根を堀あげ、根の皮をはがして、細かく刻む

風通しの良い所で陰乾したものが、生薬の「釣樟」

枝を葉付きのまま採取し、蒸留した精油が「黒文字油」である



薬効

芳香性健胃薬・脚気・浮腫 (内用)・リユマチ・関節病 (浴湯料)



「クロモジの幹」、黒色の斑点を文字に見立てた事により、その名が付いた

薬用法

根の皮は急性胃腸炎、下痢、脚気・腫れみに、良いとされる

刃傷・切り傷の血止めに粉末を外用する

根皮で、いんきん、田虫等、真菌性皮膚炎に煎じ汁で患部を洗えば効果が有る



木、枝、葉、根皮を浴剤として、湿疹・小児のただれ・疥癬に用いる

又 、腰痛・リユマチ・冷え性に効果が有る

枝や木に去痰作用があり・咳・痰に煎じて服用する

クロモジの枝葉のアルコール侵液は、フケ・枝毛に良いと言われる

参考文献     日本薬草全書



クロモジは木曽谷支流の小谷(木曽越峠の五番観音)付近に群生している

※  枝を折ると芳香が有り、古くから其の材で「爪楊枝」をつくる

高級和菓子の爪楊枝として使われている



「シロモジ」、クスノキ科

クロモジと同じような所に生えている、幹は白い訳では無い

花としては、こちらの方が派手である



コロナウイルスの感染が続き、今は当地 加子母の里山で

木や草花を撮っています
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薬用植物 「アオキ」の薬効

2020年04月12日 07時33分05秒 | 薬草

4月12日

当地の朝は曇り



「アオキ」、ミズキ科、の花

和名 : (アオキ)・枝の青い事に基づいて付いた名前



生育地と分布地

日本原産で、本州 (関東地方以西)、四国、九州の林地に普通に生える



林床などの日陰か半日陰で、やや湿気の有る肥沃地を好み

乾燥を嫌う、又多くの園芸品種が栽培されている



アオキ属はヒマラヤから東アジアにかけて、3種が分布している



類似植物

ヒメアオキ : 北海道と日本海側の多雪地帯に産する

シナアオキ : 中国の中部~南部および台湾にかけて分布する

ヒマラヤアオキ : 東部ヒマラヤ地域の海抜1,500~3,000mに分布する



薬用部位と採集

生の葉を必要な時に採取して使用する

薬理作用  ・抗炎症作用



薬効

解毒・活血去痰薬



薬用法、 ( 民間薬 )

民間では、生の葉を金網の上に乗せて、弱火であぶる、黒く変色した葉を

霜焼け・火傷・おできの患部に貼る事により

痛みを和らげ膿を出すことが出来る

※  胃腸薬として有名な「陀羅尼助」「百草丸」はキハダのエキスで作るが

アオキを加えて制する事により、より色艶が良く真っ黒となる

                                                                 参考文献      日本薬草全書


アオキの赤い果実は3~4月に落ちるが、落ちずに初夏頃まで付いている木も有る

赤い果実と花が一緒に楽しめるので、庭木として人気が有り

日陰 (庭木の陰)の方がよく育つので喜ばれている

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薬用植物 「カキドオシ」

2020年04月09日 06時28分31秒 | 薬草

4月9日

当地の朝は晴れ



「カキドオシ」、シソ科

生薬名: 連銭草      (全草)

漢名・連銭草: 葉が丸い事から銭に見立てて

葉が茎につながっている事から、此の名が付いた

カキドオシ・垣根を越えて 隣家の庭まで入って行くので

垣根通し・・・・・カキドオシの名が付いた



生育地と分布地

日本全国の道端に、藪地に自生し、北半球温帯地域にに生える

カキドオシ属は北半球に10~12種ほど分布している



薬用部位と採集

春の開花期に、全草を刈り取り乾燥させたものが、生薬の連銭草で有る



薬効
利尿・鎮咳・消炎・解毒薬・黄疸・胆のう結石・腎炎

尿路結石・糖尿病・子供の疳の虫に応用される

民間薬として、腰痛に入浴剤として用いられる

参考文献・日本薬草全書



「キブシ」、キブシ科

各地の雑木林などに自生する落葉低木



民間薬として:(水虫に) 未熟の果実をすり潰して直接患部に塗る



「タラノキ」、ウコギ科

タラの芽は山菜として、天婦羅にして食ると美味しい

(薬用 タラノキに付いては後日書きます)
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薬用植物 「コブシ」の花が咲きました

2020年04月05日 06時54分46秒 | 薬草

4月5日

当地の朝は晴れ



「コブシ」、モクレン科

日本全土に分布する、朝鮮半南部にも分布



薬用部位

'(花蕾) : 開花直前に、蕾を摘み取り、陰乾燥する

生薬名: 辛夷  シンイ   (花蕾)

十分乾燥させた後、密閉容器に入れて保管する



薬理作用

血圧降下作用・神経節伝達遮断作用・抗アレルギー作用

抗炎症作用・抗菌作用が認められる



同属植物の(タムシバ)との簡単な見分け方は蕾の下に一枚の葉が有る

薬効
頭痛・歯痛・鼻炎の鎮静・鎮痛薬・興奮発散・抗菌作用など

薬用法
漢方では九竅 (人間の九個の穴)を通ずとされ

特に鼻閉じ、蓄膿症、頭痛に煎じて服用すると良い



漢方薬

「辛夷」、上部の熱を散じ、頭痛・頭重・鼻塞を治す

「辛夷清肺湯」、粘っこい痰が喉に絡んだり鼻詰まりや脳性の鼻汁

頭痛・口渇きなどの症状の蓄膿症に



「葛根湯加辛夷川芎」、鼻づまり、蓄膿症、慢性鼻炎に

同属植物の、モクレン・タムシバ・キタコブシの

薬効は、ほぼ同じです



「タムシバ」、モクレン科

  (コブシ)は平地で見られるのに対し(タムシバ)は

山腹や尾根筋に多く見られる

庭木として栽培もされている



タムシバは、「噛む柴」、カムシバで、葉を噛むと甘みが有る事に由来

子供の時には此の葉を良く噛みました、良い匂いもします

タムシバの木姿はモジャモジャで

コブシの木姿は、綺麗な三角形になっている



当地 加子母の山にもタムシバは沢山生えていますが

岩場などに生えているので老人は近寄れない

参考文献         日本薬草全書
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