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自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

心と信念で動く男たちに胸が熱くなる『スペシャルズ! ~政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話~』

2020年09月26日 23時33分35秒 | 映画


【基本情報】
 原題:Hors normes
 英題:The Specials
製作年:2019年
製作国:フランス
 配給:ギャガ

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:81/134
 ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】
ブリュノ(ヴァンサン・カッセル)は、
自閉症の子供たちをケアする団体「正義の声」を運営している。

しかし、監査局の調査が入ることになり、
不適切な組織だとジャッジされれば、閉鎖を命じられる可能性がある。

無認可で赤字経営、それでいて法律の順守より
子供たちの幸せを優先するブリュノの施設は危うい状況だったのだ。

何回も受け入れを断られたような子供でさえ温かく迎え入れる「正義の声」は、
当事者家族からは称賛されているが、
調査員たちはその声に耳も貸さず、怪しい団体だと決めつける。

そんなとき、事件は起きてしまう。
重度の自閉症で、頭突きを繰り返すためにヘッドギアを付けている
ヴァランタンが行方不明になってしまったのだ。

果たして彼はどこへ消えたのか。
施設は存続できるのか。
救いの手が必要な子供たちの未来はどうなるのか。

【感想】
ちょっと重めというか、ブリュノの肉体的・精神的な
負荷の大きさがあふれている映画だった。

これは実話ベースの話だけれど、
いつどんな行動に出るかわからない自閉症の子供たち
40人の面倒を見るというのがどれだけ大変なことか。

症状は人によって様々だけれど、
自傷行為が激しい子や何回注意しても電車内で非常ベルを鳴らしてしまう子など、
彼らのケアだけでなく、まわりの人たちに頭を下げることも多い中で、
赤字経営と閉鎖の危機という状況も降りかかってくるなんて、
ものすごくハードモード。

ブリュノは独身期間も長いため、まわりから女性を紹介される機会にも恵まれるんだけど、
子供たちの対応で必ず途中で抜け出さなくてはならず、
プライベートと呼べるような時間は皆無と言っていいほどだった。

しかし、彼は別に富や名誉が欲しいだけではないんだよね。
心と信念で働いているからこそ、どんな逆境にも耐えられるんだと思う。

調査官からいろいろ言われても、
「子供たちの未来はどうなる?お前たちが一人残らず引き取ってくれるんだな?」
と詰め寄るシーンは胸が熱くなった。

本作の監督はあの『最強のふたり』を作った
エリック・トレダノとオリヴィエ・ナカシュだから、
かなりの号泣作になるのではないかなと思ったんだけど、
泣きはしなかったかな。

もちろん、ストーリーとしては素晴らしいんだけど、
こっちはブリュノが常に仕事に追われているシーンがメインになっていて、
ドキュメンタリーではないんだけど、ちょっとそれに近い印象は受けたから、
やや淡々としてるかなと感じた。

あと、邦題は副題が長すぎw

映画『スペシャルズ! ~政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話~』 公式サイト

『最強のふたり』の監督が贈る〈最強を超えた〉実話に基づく感動作!―9月11日(金)ロードショー

映画『スペシャルズ! ~政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話~』 公式サイト

 

患者と真摯に向き合う薬剤師の姿が感動的だった『アンサング・シンデレラ』

2020年09月26日 20時08分30秒 | ドラマ
いいドラマだったなー。

医療モノだけど、
薬剤師が主人公というちょっと変わった話で、
医者のように人は救えないし、
感謝もされづらいという状況の中、
患者と一生懸命向き合う葵みどり(石原さとみ)の姿が感動だった。

多忙な業務の中、
患者ひとりひとりに時間を割いていたら物理的にまわらないけど、
それでも彼女は患者に寄り添う姿勢を貫いていたから。
僕は大きな病気も怪我もないけど、
友達以外で病院で優しくされたことないわw
完全に業務的な対応でwww

それにしても、
ちょいちょい泣けたんだよね、このドラマ。
特に、第5話の伊武雅刀の家族エピソード、
第7話のでんでんの妻を安楽死させるエピソードはヤバかったなあ。。。

他にも、第6話の身寄りがなくて
社会とのつながりを保つためだけに
薬の処方をしてもらうおばあさんの話や、
第9話の母親が薬で中毒になってしまう話はショッキングだった。。。

あと、このドラマの特徴的なところとして、
エンドクレジットで、
患者たちの“その後”(エピソードによっては過去)を流す演出も好きだった。
「あー、この人たちこうなったんだー」ってわかるのは、
その人物について理解が深まるからよき。

医療モノも本当に手を変え品を変えって感じだね。

実写版と雰囲気が大きく異なる『アダムス・ファミリー』

2020年09月26日 14時45分41秒 | 映画


【基本情報】
 原題:The Addams Family
製作年:2019年
製作国:アメリカ
 配給:パルコ

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:122/133
 ストーリー:★★☆☆☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】
人里離れた山奥で結婚式を挙げたモンスターのゴメズとモーティシア。
彼らは人間たちに故郷を追われ、丘の上の荒れ果てた屋敷にたどり着く。

時は流れ、夫婦は長女ウエンズデーと長男パグズリー、
執事ラーチと共に平穏な日々を過ごしていた。

そんな中、パグズリーは一族にとって重要な儀式である
「セイバー・マズルカ」を親戚たちの前で披露するため、
練習に励む日々だがなかなか上達しない。

また、ウェンズデーは丘の下に住宅地があり、
そこに大勢の人間たちが住んでいることを知る。
自分たちとは全然違う世界に興味津々。

彼女は人間の中学校に通って普通の生活を試してみることにするのだが、
その住宅地にはある秘密が隠されていた。

そして、アダムス・ファミリーにとって思いがけないピンチが訪れる。

【感想】
1991年および1993年に公開された実写映画『アダムス・ファミリー』の最新作。
話のつながりはまったくなく、改めてイチからスタートしているけれど、
今回は全編フルCGアニメーションで描かれている。

なので、パッと見は『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』っぽい雰囲気で、
こういうホラーながらもかわいさのある世界観が好きな人はハマるだろう。
監督はティム・バートンじゃないけど。

声優も豪華。
オスカー・アイザックにシャーリーズ・セロン、クロエ・グレース・モレッツ。

でも、個人的には刺さらなかったというのが正直な感想。
僕は実写版をちゃんと観たことがなかったので、
本作を観る前にhuluで過去作を観てから今回の作品を観たのだけど、
だいぶ世界観が変わったなーと。

そりゃ実写版とフルCGアニメーションじゃ違うだろっていうのもあるんだけど、
実写版の方がホラーな雰囲気をたっぷり漂わせながらのコメディだったから、
そのギャップがよかった。

でも、今回の映画はフルCGアニメーションになったことで、
かなりかわいい寄りになってしまい、
ホラー感がほぼないのがちょっと残念かなーって。
もちろん、これはこれでアリだとは思うんだけど、
直前に実写版を観た後だと違和感が大きかった。

ストーリーは、これまでのようにアダムス家のすったもんだではなく、
外の人間たちとのすったもんだになっているのが新しかったけど、
他のフルCGアニメーション作品のように"いい話"で終わってしまったから、
『アダムス・ファミリー』の持つよさが損なわれている気がした。

まあでも、「普通」という基準は使う側によって大きく異なること、
自分たちとは違う価値観を受け入れることの大切さみたいなのは、
アダムス家だからこそより強く感じられるってのはあったけど。

だから、キャラクターやこの世界観が好きって人じゃないとそんなにハマらないかも(笑)

ちなみに、続編が来年公開することが決まったようです。

映画「アダムス・ファミリー」9月25日全国ロードショー