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だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

"国民を信じる"点において『日本沈没』と同じメッセージを感じた『アバランチ』

2021年12月21日 00時27分00秒 | ドラマ
【個人的な評価】
2021年秋ドラマで面白かった順位:4/7
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【要素】
アクション
サスペンス
刑事ドラマ

【元になった出来事や原作・過去作など】
なし

【あらすじ】
「東京の新たな大規模都市開発プロジェクトのリーダーが謎の失踪」。
そんなニュースが報じられる中、
警視庁捜査一課から左遷された西城英輔(福士蒼汰)は、
誰も寄り付かない地下室に設けられた新たな配属先を訪れる。

「特別犯罪対策企画室」と記された扉の先にいたのは、
室長・山守美智代(木村佳乃)ただ一人。
ここで自分は何の仕事をするのか?
状況が飲み込めない西城は山守に命じられるまま、
とある雑居ビルまで山守を車で送り届ける。

山守から車での待機を命じられたものの、
興味本位でビルのエントランスまで出てきた西城は、
郵便ボックスに記された見慣れないマークを見つけた矢先、
羽生誠一(綾野剛)から声をかけられる。
初対面のはずなのに、
西城の素性や経歴を知り尽くした羽生は、
薄気味悪さを感じる西城を尻目にビルの階段を上っていった。

その後、ビルの一室に集結した
山守、羽生、牧原大志(千葉雄大)、
明石リナ(高橋メアリージュン)、打本鉄治(田中要次)の5人。
「みんなそろったわね。では始めましょうか」。
モニターに映し出されたのは、
例の失踪事件のニュース。

山守の一声で始動したアバランチが起こす行動とは。
やがて彼らは、
日本全体を揺るがす大きな陰謀へと繋がっていく……。

【感想】
ダークで重厚なドラマだった。
『新聞記者』(2019)の藤井道人が監督というだけあって、
巨大な陰謀が渦巻いている状況が特徴的。

アバランチのメンバーがやっていることは、
言ってしまえば世直しみたいなもん。
政治家や警察など、
本来なら国をよりよくしようとしていく立場にある人たちによる、
不正や犯罪。
それらを独自の調査で調べ、
つるし上げる、
現代版水戸黄門っぽさがあった。

ただ、彼らは単に悪いやつらを懲らしめるだけではない。
彼らの不正を暴いた上で、
そのジャッジは国民に委ねていた。
最終回で明言されることではあるけど、
その理由は、
このドラマ全体のメッセージに繋がるからなんじゃないかなって思った。

つまり、国民を信じるということ。

アバランチのメンバーたちも、
自分たちは何者でもないと主張する。
別に特別な存在でもなんでもなく、
そこらへんにいる人といっしょだと。
ただ、ほんの少しでもいいから、
普段モノを見ている角度を変える勇気を持ったり、
ほんの少しでもいいから、些細な日常を守るために行動したりする人、
それがアバランチ。
その小さな動きが、
やがて大きな雪崩となる、はず。
まずは、ひとりひとりの小さな一歩から
何事も始まるんだということを言いたかったんじゃないだろうか。

だから、国民にジャッジを委ね続けていた。
そして、最終回でも、
総理か国民が動くことに賭けた。
きっと彼らならやってくれると。
『日本沈没ー希望のひとー』もさ、
大ダメージを受けた日本を、
これまで数多くの災害に見舞われても見事に復興を遂げた日本人なら、
きっとまた復活できるはずと信じたじゃない。
そういう国民に対する信頼ってのが、
アプローチの仕方は違えど、
『アバランチ』と『日本沈没』では似ているのかなって感じた。

ただ、個人的にはちょっと長いかなっていう感覚もあった。
アクションも迫力あって、
洋画っぽい雰囲気もあったから、
2時間の映画二部作でもテンポよく観れたんじゃないかなーって。
まあ、連ドラで10話あったからこそ、
アバランチが国民を信じているっていうメッセージも
強く伝わってきたってのはあるんだけど。

ちなみに、アバランチとは英語で“雪崩”の意味。
終盤の山守さんのセリフがよかったね。

 


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