京都府 久美浜、小天橋の砂州の植物
京都府の単語半島の付け根に位置する久美浜湾の北側には湾をふたをするように砂州が続いています。
久美浜湾の広さは約7.1km2、最大の水深は20.6mで、汽水性の潟湖です。
久美浜湾からは水戸口とよばれる人工水路日本海とつながっており、そこから船を海に出します。
人工水路を作ったのは、1913年といいます。
海岸からは砂がたまって出た砂州のようですが、砂の下には礫層があり、段丘になっています。段丘崖のうえに砂が海岸から風に乗って運ばれて、砂丘のようになっています。
海岸の周辺にはクロマツやニセアカシアなどの植林地があり、畑や果樹園を砂から守っています。
固定された砂丘地は農地に変えられ、サツマイモやメロン野菜などの栽培や、果樹園では梨やぶどうを育てる砂丘農業がおこなわれています。
久美浜湾のランドマーク兜山の東にハス池と呼ばれる池がありますが、縄文海進後に排水ができずに今の池の姿になりました。
今日(4月17日)海岸の植物の画像について。
ハマニガナ(キク科)
海岸の砂浜に生育する多年草。地下茎を長く伸ばして群生する。砂に埋もれてもすぐに肉厚の葉を広げる。
コウボウムギ(イネ科)
花茎(画像)。春に花をつける。雌雄異株。コウボウムギの名前の由来は茎の付け根のさやで筆を作っていたことから、弘法大師の筆に例えて。
ハマハタザオ(アブラナ科)
北方系の植物。葉は肉厚で表裏とも星状毛が多い。花期は4月から6月。花茎の先端に白い花が集まって咲く。
カワラヨモギ(キク科)
河原や海岸の砂地に生育する多年草。ヨモギの葉に形がよく似ているが、色が白緑色、葉も細かく切れ込んでいる。初夏頃からは花茎が伸びると、糸状に裂けた緑色の葉が目立つようになる。この写真は春なので、夏と比べると面白い。