やってきた男は・・。
自分を
おおなもち、だと名乗った。
多くの名を持つ男だという。
それは、また、多くの国をおさめている証である。
「出雲では、なんとよばれていることでしょう」
女、奴奈宣破姫の問いに男はにまりと笑ったように見えた。
「ここでの名前があればよろしいでしょう」
すなわち、この国もおおなもちが治めるということであり、
奴奈宣破姫、自らが統括する国の首長になるということは、
奴奈宣破姫に男との因を結べという意味になる。
身の丈、5尺2寸。
どちらかというと背は低い。
だが、盛り上がった肩と厚い胸板が男を屈強の士にみせていた。
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