食材の虚偽表示、つまり食品偽装はもちろん良くない。徹底的に取り締まって欲しい。しかし、偽装の背景をよくよく考えると、これは飽食大国・日本の宿命ではないかと思う。食品偽装は後を絶たない。必ず起きる。むろん、外国でも偽装はあるだろうが、飽食に慣れきっている日本ではむしろ当然のことではないか。
世界では餓死者が1日に4~5万人も出ているというのに、日本ではテレビが大食い選手権とか、早食い選手権などを平気で放送している。中には食べ物をおろそかに扱って大笑いする番組もある。全く平和ボケの“ノーテンパー”だ! こんな番組は見たくもない。
そうかと思うと、ユニセフ(国連児童基金)に協力して、世界の貧しい子供達を助けようと呼びかけている。さも、人道的なことをしているとテレビは言いたいのだろうが、日頃の行ないやグルメ番組の氾濫を見ると、なに言ってやがんだ~、自分の行ないを正せ~と言いたくなる。偽善者とはそういうものだろう。
だいぶテレビの悪口を言ったが、現実に日本は“飽食大国”なのだ。以下は「飽食大国アメリカよりヒドかった日本の食料廃棄の現状」という記事だが、引用させてもらう。⇒http://matome.naver.jp/odai/2134560136851222501
これを読むと、日本の食料廃棄は年間11兆円分にも達し、1人当たりではアメリカより多いことになる。また、年間5800万トンの食糧を輸入しながら、5000万人分の食料を捨てていることになる。詳しいことは記事を読んで欲しいが、日本がいかに贅沢に世界の食料を“我が物”にしているかが分かる。
これと食品偽装とは直接何の関係もないが、食料を無駄に贅沢に扱っている背景が実によく似ている。高級なものを食べて、低級なものは捨てる。それもいいだろう。しかし、低級なものはどんどん廃棄しなければならず、おのずと“無駄”が生じてくるのだ。だから食材の虚偽表示をして、少しでも無駄を省き、利益を上げようとするのも分からないではない。食品偽装はもちろん良くないが、無駄で贅沢な食生活は直ちに改めるべきである。
日本人が食料をいかに贅沢に扱っているかは、以下の記事でも分かるだろう。⇒http://www.chikyumura.org/environmental/earth_problem/food_crisis.html こういう資料を見ると、食品の偽装ぐらい起きて当然だ。いや、むしろ、贅沢三昧に明け暮れるわれわれ日本人への“天罰”とも考えられる。昔の人はよく言った。「食べ物をおろそかにする人は天罰を受ける」と。
「もったいない」という精神をもっと広めていきましょう!
大食い競争の番組、私にはどんな価値があるのか理解できません!!!
すこしの体験で何かがわかるとはおもっていませんが、昔は食べたくても眼の前に食べ物が無くて空腹に耐えた事もあります。