1954年のイタリア映画で、ニーノ・ロータ作曲のテーマ音楽は、のちに日本で「ジェルソミーナ」として歌われるようになった。人間の“悲しみ”を象徴するかのようなメロディーで心に残る。
ストーリーは旅芸人のザンパノという男と、少し頭のおかしいジェルソミーナという女が繰り広げる物語だが、人間の優しさと醜(みにく)さが随所に交錯して現われている。
ジェルソミーナに扮したジュリエッタ・マシーナは、この映画の監督であるフェデリコ・フェリーニの奥さんだが、道化にぴったりの愛嬌のある演技はとても印象に残るものだった。戦後のイタリア映画の秀作と言えるだろう。
「 道 La Strada ~ジェルソミーナ Gelsomina 」ニーノ・ロータNino Rota