ヤマヒデの沖縄便りⅣ 歩き続けて 歩き続ける 再び

「基地の島」沖縄を歩き、琉球諸島を巡る基地・戦争への道を問いかけ、自然を語る。●無断転載、お断り。
 

【訂正】【補足】石垣島④ー唐人墓・石垣島天文台(20220225ー①)

2022年03月24日 | 八重山

2022年2月25日(金)やっと晴れました。

今回のメインストーリー(ストリート)を行きましょう。25日を2つに分けて報告します。

唐人墓へ。石垣バスターミナルから北西方向に4kmぐらい。なお、ウィキペデアには「観音崎にある」と書かれていますが、間違い。それをいうならば「冨崎」です。この近くに観音堂はあるけれど。

同公園にある「平和祈願之碑」 9:21

背後を振り向けば海。西側。9:22

ここの唐人墓を造った建立趣旨 「人間が人間を差別し、憎悪と殺戮がくりかえされることのない人類社会の平和を希い、この地に眠る異国の人々の霊に敬虔な祈りを捧げる。1971年9月28日 琉球政府行政主席 屋良朝苗」 今、読んでも重たい普遍的な祈りだ。9:24

唐人墓。右奥で工事しており、ブルーシートがあるので、それが入らないように逃げた。9:25

よく見ると芸が細かい。9:27

時は1852年、2月から4月にかけて起こったようだ。米国船が中国アモイから中国人約400名を奴隷として搬送途中、虐待に怒った人たちが船を奪取したものの、石垣島崎枝沖で(崎枝湾か、名蔵湾か不明)座礁し、上陸。現地の人々が救助し収容されたものの、3月英国軍が、また4月米国軍がやってきて、中国人に報復。相当数の死傷者が出た。また一説では多くの死者は餓死によるとの指摘もある。

死人に口なし。

いずれにしても国際法がなかった時代の、植民地主義全盛時代の欧米列強の悪行だ。奴隷貿易という時代、軍備の力でかっとばすやりたいほうだいの時代から170年が経過している今、こうした傲慢と武力信仰を私たちは解決できているのか。明らかに否だろう。 

冒頭の屋良朝苗の碑文は琉球が受けてきた歴史が書かせたものであり、重たい。唐人墓を美しい、芸が細かいと見ているばかりじゃ、ならないようだ。 

ここで、白人男性が太極拳を一人でやっていた。

ここから丘に上がる。

標高約50m。眼下(南側)に竹富島が見える(写真左上)。9:54

晴れて気持ちいい!

さとうきび。鎌で刈り取ったものだろう。機械化が進んでいる近頃、珍しい。10:01

10:06 本日めざすのがあちらのおやま。前勢岳197m。私は初めて行く。

その前に、ここを外すわけにはいかない。丘の平原にある。

準天頂衛星システム。10:09

これだ。10:11 大きなアンテナ。

このシステムについて解説するのは骨が折れる。皆さんはGPSを知っているだろう。これは米国の軍事衛星システムだ。位置情報が便利だといわれているが、もともとミサイル攻撃、防禦のため(標的の探知・確定)の位置情報システム。

簡単に言えば、こいつの日本版。測位衛星「みちびき」として知られているが、これが4機地球の軌道を回っている。これが発信する電波を受け止めるアンテナだ。「みちびき」の管制基地は茨城県常陸太田と神戸にあり、追跡管制局が恩納村、種子島、久米島、宮古島、石垣島に設置されている。

詳細は省略するが、日本国の軍事衛星と繋がっている。日本の宇宙開発は平和利用限定と言われていた時代は、とっくに終わっている。宇宙に夢をみていられる時代ではないのだ。自衛隊も宇宙軍(陸海空+宇宙軍+サイバー軍+電子軍)を開設しているが、琉球諸島にも宇宙軍基地が建設されていく。

因みに陸上自衛隊・海上自衛隊・航空自衛隊と言ってきたが、「宇宙自衛隊」とは、さすがにいえないだろう。軍事はグローバルな展開を超えて、大気圏外に出ており、「自衛」という概念は無効化されているというほかないようだ。敵基地先制攻撃の基礎はできあがっているのだ。これを止めることができなければ、地獄が、滅亡がまっている。

【補足】上記の参考文献に「虚構の新冷戦」東アジア共同体研究所 琉球・沖縄研究会編 芙蓉書房出版 2020年12月刊 の「宇宙の軍備拡張とポストミサイル戦争」前田佐和子著を参照されたい。

さて、前勢岳・天文台に上がるのはどこの道をいけばいいのか。無難な道を行く。

標高約70m地点から見下ろす。正面の白はおわかりだろう。左上は竹富島。10:53

このY字路を右上へ。

11:02 林道は視界が効かない。

北へ山腹を行き、前勢岳の山腹を右折。尾根に出たら右折、坂を上がる。

国立天文台入り口。11:58

ここで昼食休憩。

南西方向に竹富島。12:31 あのアンテナも見える。

南東はこちら。石垣港。大型巡視船が10隻。12:32

やや左(東)にふる。奥が石垣新港。12:32

12:36 【訂正】名蔵湾を挟んで崎枝湾北を西に進む琉球海運のRORO船。どこに行くのだろう。

(つづく)



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