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武満徹トリビュートコンサート

2006-06-21 00:23:31 | 音楽
 今日はオンデマの話はお休みにして、武満徹トリビュートコンサートの話を、
もう2日も経ってしまったのだけれど書いておきたい。


 武満徹 トリビュートコンサート 2006年6月18日(日)16:00~

 オペラシティ 武満徹Vision In Time 最終日。
 16:00開演、途中20分の休憩があったとはいえ
 19:30分までという長時間。
 しかし、全く時間を感じさせない、楽しいコンサートだった。

 参加ミュージシャン総勢19名。
曲目によって入れ替わり立ち代りで名人芸を聴かせてくれる。
 リチャード・ストルツマンやら高木綾子やら、荘村清志、渡辺香津美、
吉原すみれ、山口恭範、coba、はては小室等、上田正樹、吉野弘志・・・
これだけ多彩な演奏家が一同に揃うというのもめったにありそうにない
(と思う)。
 その中心にいる武満徹という「芸術家」の幅の広さ、
懐の深さをあらわしているのだろう。
 
 『時間の園丁』という著書の中で
「音楽は楽譜に書かれて完結するものではない」
ということをおっしゃっていたそうだが、この日の演奏はまさしく、
楽譜から飛び出た、人と人の創造する幸福な瞬間だった。
 
 多分、10年という時間が、こうした環境を創ったのだと思う。
もちろん、実験工房から始まる、常に新しい創造に向かう精神の高揚と、
それを形にする行動力が受け継がれていることもあるのだろうが。
 
 こういう機会に接すると「演奏家」の存在の貴重なことを
改めて考えてしまう。いわゆる日本の「現代音楽」も
世代交代が始まっているのだとは思うが、
武満徹でも石井真木でも、黛敏郎でも、それを次ぐ若い世代は
出ているのだろうか。
 
 またその曲を、徹底的に弾きまくる高橋悠治、高橋アキのような演奏家は。
もちろん自分が知らないだけなのだとは思うが、
こんなおじさんにも聴こえてくるような、
作曲家や、演奏家が出てくればもっと面白くなるだろう。

 5月28日の武満さんのオーケストラ作品のコンサートで
打楽器をやっていた加藤訓子は、
まさにそうした存在なのかと思う。

 ・・・まだ書きたいことはあるけれど、長くなったし、
話も飛んでしまったので、今日はこの辺で。

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