― 巻九 雑歌(09-1664~1765 一〇二首) ―
万葉短歌1664 夕されば1523
2015-0313-man1664
万葉短歌1664 夕されば1523
夕されば 小倉の山に 伏す鹿は
今夜は鳴かず 寐寝にけらしも 雄略天皇
1523 万葉短歌1664 ShuE028 2015-0313-man1664
□ゆふされば をぐらのやまに ふすしかは
こよひはなかず いねにけらしも
○雄略天皇(いうりゃく てんわう)=原文では、「大泊瀬稚武(おほはつせ わかたけの)天皇」。「仁徳天皇などとともに、万葉時代の先代とされた<古事記>下巻(仁徳~推古)を代表する天皇の一人。」 この一首。
【編者注】題詞は、「泊瀬朝倉宮御宇大泊瀬幼武天皇御製歌一首」。「雑歌(09-1664~1765 一〇二首)」の第1首。左注に、或本には岡本天皇御製、と。
【訓注】夕されば(ゆふされば=暮去者)。小倉の山(をぐらのやま=小椋山)[奈良県桜井市]。伏す鹿(ふすしか=臥鹿)。寐寝に(いねに=寐)。