万葉短歌-悠山人編

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万葉短歌3963 世間は3685

2021年05月15日 | 万葉短歌

2021-0515-man3963
万葉短歌3963 世間は3685

世間は 数なきものか 春花の
散りのまがひに 死ぬべき思へば  大伴家持

3685     万葉短歌3963 ShuI183 2021-0515-man3963

□よのなかは かずなきものか はるはなの
  ちりのまがひに しぬべきおもへば
○大伴家持(おほともの やかもち)=03-0403歌参照。
【編者注】巻17(3890~4031、百四十二首)の第74首。題詞に、「忽沈枉疾(わうしつにしづみ)殆(ほとほとに)臨泉路(せんろにのぞむ)仍(よりて)作歌詞(かしを)以申悲緒(ひしょをのぶる)一首 并短歌」。第3962歌は長歌。次歌左注参照。
【訓注】世間は(よのなかは=世間波)。数なきもの(かずなきもの=加受奈枳物能)[「定まりのないものであること」。17-3942花可受(はなかず)]。春花(はるはな)[「春咲く花。漢語<春花(しゅんくゎ>の翻読語」。02-0167(長歌)春花之 貴在等(はるはなの たふとくあらむと)、など11か所。下記注]。散りのまがひ(ちりのまがひ=知里能麻我比)[「散りの乱れ。黄葉についていうことが多い」]。
【編者注-春花】chūnhuā。<愛採春花,載警秋霜>(陶潜『贈長沙公』)、<努力愛春花,莫忘歓楽時>(『文選·蘇武之三』)、など。(『百度百科』参照)