万葉短歌-悠山人編

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万葉短歌3970 あしひきの3691

2021年05月21日 | 万葉短歌

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万葉短歌3970 あしひきの3691

あしひきの 山桜花 一目だに
君とし見てば 我れ恋ひめやも  大伴家持

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□あしひきの やまざくらばな ひとめだに
  きみとしみてば あれこひめやも
○大伴家持(おほともの やかもち)=03-0403歌参照。
【編者注】巻17(3890~4031、百四十二首)の第81首。題詞に、「更贈歌一首并(あはせて)短歌」、続けて長文の漢文序(要旨)に、弘大な御恩をいただいた譬えようもない喜びを歌にしました、と。さらに続けて長歌(17-3969)のあと、短歌の第1首。第3972歌左注参照。
【原文】17-3970  安之比奇能 夜麻左久良婆奈 比等目太尓 伎美等之見氐婆 安礼古非米夜母  大伴家持
【編者注-山柿之門】漢序文の中ごろに、「幼年(をさなきとし)未逕(いたらずして)山柿之門(さんしのもんに)」とある。この山柿之門四文字が、古来諸家を悩ませている。依拠本注は、諸説を詳しく紹介したあと、以下の結論を導く。山上憶良は家持の生活圏の人なので先達とは言えない身近の人、だから「山柿」には二人の先達歌人、柿本人麻呂・山部赤人を充てるのが妥当であろう。