こんな記事が=
※個人的感想だがエピファネイアの仔でもあり、自身の競争成績も言ってしまえば「3才まで」が華だった事で
産駒の出来=成績もだが成長力にはどうしても目が行くと思う
ここで頼りにしたいのが母系の血脈なんだが、3代母のケイティーズ系統からは何頭か大物も出ているようで、そちらの血脈が活きるようなら種牡馬として楽しみもある
父系としては「ロベルト系」なので、そちらの底力の遺伝も期待したいものだ
【血統値】種牡馬としてのエフフォーリア 超えなければならない父エピファネイアの〝壁〟
12日のGⅡ京都記念のレース中に心房細動を発症し、競走を中止したエフフォーリア(牡5・鹿戸)の引退が決まり、社台スタリオンステーションで種牡馬入りすることが発表された。
皐月賞、天皇賞・秋、有馬記念とGⅠを3勝し、2021年の年度代表馬に輝いたのは記憶に新しい。その後も「エフフォーリア」の時代が続くと確実視されていただけに、先の有馬記念が最後の勝利になるとは誰もが夢にも思わなかっただろう。
シーズン中の電撃引退→種牡馬入りで思い出されるのはフジキセキだ。1992年生まれで、サンデーサイレンスの初年度産駒となるフジキセキはデビューから弥生賞まで無傷の4連勝を飾り、3冠を確実といわれながら、95年の皐月賞直前に屈腱炎を発症。そのまま引退となり、社台スタリオンステーションで種牡馬入りを果たした。
すでに種付けシーズンに入っていたが、サンデーサイレンスの代用として人気を集め、初年度は118頭もの牝馬を集めた。当初は期待されたような大物が誕生せず、期待外れの声も上がったが、〝砂のディープインパクト〟の異名を取ったカネヒキリが2005年のジャパンカップダートでJRA・GⅠ初制覇を飾ると、高松宮記念を連覇したキンシャサノキセキ、ヴィクトリアマイル(2回)とスプリンターズSを制したストレイトガール、自身が出走できなかった皐月賞を制したイスラボニータなど国内外で11頭のGⅠ馬(交流含む)を輩出。さらには全世代から重賞勝ち馬を送り出した。種牡馬時代のほとんどを父サンデーサイレンスと競合しながらの成績だけに立派の一語だろう。
ただ、その後継者となるとやや深刻だ。ミツバ(19年川崎記念)を出すなどダート種牡馬として活躍が期待されたカネヒキリがわずか6世代を残しただけで早世。キンシャサノキセキも高齢を理由に、昨年13頭に種付けしたのを最後に種牡馬を引退した。ほかではシュウジ(阪神カップ、小倉2歳S)が昨年から種付けを開始したが、8頭の牝馬しか集められていない。
つまり、父系フジキセキの存続はイスラボニータに全てがかかっていると言っても過言ではない。初年度産駒(現4歳)からGⅢファルコンS勝ちのプルパレイを出すなど好調なスタートを切っているだけに、何とか血をつなげていってほしい。
エフフォーリアはエピファネイアの2年目の産駒だが、状況的にはフジキセキと同じだろう。国内種牡馬最高の種付け料1800万円を誇る父と同じ社台スタリオンステーションで勝負しなければならない。ただし、サンデーサイレンスのほかに「御三家」と並び称されたトニービン、ブライアンズタイムがいた当時と比べれば、ディープインパクト、キングカメハメハの2大種牡馬が鬼籍に入ってしまった現在のほうがチャンスは大きいと言える。
事実、初年度の種付け料は300万円。その実績に比べると比較的安価に設定されたこともあり、シーズン途中での種牡馬入りにもかかわらず、即日満口になる人気ぶりだった。母系も女傑ヒシアマゾン、GⅠ3勝のアドマイヤムーンらを出したケイティーズ一族と申し分なし。競走馬としては不完全燃焼に終わったエフフォーリアだが、種牡馬として大成してほしいものだ。