くりぃーむソ~ダ

気まぐれな日記だよ。

機械仕掛けの青い鳥(64)

2019-06-03 20:07:49 | 「機械仕掛けの青い鳥」

 階段の陰に身を隠し、腰を下ろしていたシェリルは、荒い息をついたまま、宙を仰いだ。そら耳に違いなかった。ライフル銃の銃声が、こだましたように聞こえた。牧師が宿泊しているホテルは、車で移動しなければならないほど、遠くにあるはずだった。
 しかし、銃声が本物だとして、いったい誰が銃を撃ったのか? 自分自身に問いかけていると、やはり遠くから、何台ものパトカーのサイレンと、救急車のけたたましいサイレンの音が、競い合うように聞こえてきた。
 シェリルは、階段の陰に背中をあずけながら、両膝を抱くように胸に引きつけ、がっくりと頭を垂れた。
 牧師が撃たれたという人々の悲鳴が、耳を塞ぎたくなるほどの大音声で、街中に響き渡った。
 事件を未然に防ぐことは、できなかった。

「――ん?」

 と、シェリルは顔を上げた。空が、いつのまにか明るくなっていた。眠ってしまったのか……そんなはずはなかった。
 立ち上がると、そこは、階段の陰ではなかった。青い鳥を追いかけ、まぶしい光に包まれて目を開けた、あの時と同じだった。人々が行き来している通りの、真ん中だった。
「フフフッ――……」と、シェリルはうつむきながら笑みを浮かべた。「いいわ、私は諦めない。何度でもチャレンジしてみせる」
 シェリルはスカートを翻すと、脇目もふらず、牧師のいるホテルに向かって、まっしぐらに駆けて行った。
 振り出しに戻った1日が、また始まろうとしていた。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

よもよも

2019-06-03 06:13:02 | Weblog
やれやれ。

6月始まったし。。

北海道じゃ先週末運動会あったらしいけど、

ニュースなんかで見かけたとおり、

朝から打ち上げ花火は上がらんし、

イベントあるなんてまるで雰囲気なかった。

まぁ、他人の子供の運動会なんて関係ないって言えば関係ないけどさ、

地域で行われるイベントをみんなが認識して、

それなりに協力したり自分なりに感心持つ事って、

自分勝手な事件が続いてるの考えても、

必要かもしんないよ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする