くりぃーむソ~ダ

気まぐれな日記だよ。

機械仕掛けの青い鳥(85)

2019-06-24 20:36:11 | 「機械仕掛けの青い鳥」
「――キャッ」
 ウミの悲鳴が聞こえた。ソラがあわてて下を見ると、せり上がった床から滑り落ちそうになっているウミが、壁から突き出た鉄骨を両手でつかみ、じっとこらえているのが見えた。
 ソラは頭の重さに加え、胸が押しつけられるような息苦しさを感じた。顔を上げると、男は足下から伸びた操縦桿を両手で握り、体ごと、グイッと大きく横に倒していた。

 ブーン、ブブブーン……

 と、プロペラがうなりを上げ、ドームの外にみるみる真っ白い雲が近づいてきた。

 ドドン――

 と、なにかにぶつかったような軽い衝撃を感じたとたん、周りがあっという間に白く覆われてしまった。
「……ここ、飛行機の中なんだ」と、尻餅をついたソラが、ぐびりと喉を鳴らしながら言った。
「えっ、お兄ちゃん、どうなってるの……」鉄骨にしがみついたまま、ウミが顔を上げて言った。

 ぐぐん――と、床が、今度は逆の方向に大きく傾いた。

「うわわっ――」と、尻餅をついたまま、ソラが壁からずり落ちた。
 とっさに手を伸ばしたソラは、かろうじて壁の縁に手を掛けると、両手でぶら下がった。
「キャアアー」顔を伏せて悲鳴を上げたウミは、必死で鉄骨にしがみつき、床から滑り落とされまいとしていた。
 ――やがて、せり上がった床が水平に戻ると、ウミは恐る恐る、しがみついていた鉄骨から手を離した。
「あっ、どこ行っちゃったの……」
 ウミは、抱いていた青い鳥がいなくなったのに気がついた。いつの間にいなくなったのか、あわてて顔を上げ、青い鳥を探して周りに目を走らせたウミは、壁からぶら下がっているソラを見つけて、息を飲んだ。
「お兄ちゃん……」
 つぶやくように言ったウミに答えたのは、操縦桿を握っている男だった。
「――おいっおまえ、どこから入ってきたんだ」
「うおっ……」
 驚いたソラは、声にならない声を上げると、硬い壁からズルズルと爪を立てるように滑り落ちていった。
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よもよも

2019-06-24 06:24:24 | Weblog
やれやれ。

ひさびさ早めに寝床について、

ぐっすり眠れるかなと思ったら、

めずらしいコトした罰が当たったのか、

悪夢を見て目が覚めた。

普通にいつもどおり仕事してて、

机に向かってたんだけど、

急に誰かが亡くなったって

大騒ぎになって、

どうするどうするって、

目が覚めた。

現実じゃ無くてよかったけど、

今日一日、気味の悪さでなんか気が滅入るわXXX
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