先週の金曜日、不育症の治療で通っているFクリニックへ。
夏くらいに、「今年の2月に発表されたばかりの研究。今なら、検査無料で出来るけど、やってみますか?」と聞かれました。
遺伝子という重要なものだけに、承諾書も書いたりして。
そんなに不安も感じず、もし何かあったらその時だ、と思って、受けてみたのですが、
・・・見事、ひっかかりました。
血液が固まるのを防ぐたんぱく質「アネキシンA5」の遺伝子の6カ所で、流産を繰り返す女性は、流産しない人たちと比べて配列が異なっている割合が高い。配列が異なっている場合、このたんぱく質が十分に作られず、胎盤内で血液が固まりやすくなり、胎児が育たずに流産につながると見られる、のだそう。
http://www.asahi.com/science/update/0201/NGY201102010021.html
はあ、、、、、、
遺伝子って。。。
私にはどうすることも出来ないし、結婚したときから、いや生まれた時からずっとそうだったってことでしょ?
帰りの電車、涙をこらえるのに必死でした。
自然に出産までたどり着ける人の中にも、1割程、上記のように遺伝子配列が異なっている人はいるそうです。
ただ、私は、どんなに検査をしても、これといった習慣流産の原因がわからず、この遺伝子配列が原因である可能性が
高い、ということ。
これ以上、流産を繰り返さないために、妊娠がわかったらすぐに血液凝固を防ぐ注射を始めることが
決定的になってしまいました。
一般的によく聞く、ヘパリン注射。
私の通うFクリニックでは、ヘパリンの持つ副作用がなく、ヘパリンよりも流産を防ぐ効果が高い、オルガラン注射を使用するとのこと。
このオルガラン、一週間で3万円(一日2本打つなら4万円)で、妊娠がわかってすぐ(4週)から、20週くらいまで続けるようで、
1ヶ月に10万円以上、トータル50万円以上かかるってことですよね。。。
不妊治療と同じく、これをすれば絶対、という訳でもないでしょう。
妊娠するために、これまで100万円なんて悠に飛んでいき、
妊娠がわかってからもまた高額なお金がかかる。。。
何で、お金かけずに妊娠して出産まで出来る人がほとんどなのに、私はこんなにお金がかかるの?!
そして、こんな根本的なことがあるんだったら、今までの時間や苦労やお金は一体何だったの??
夫に、「もう、私と離婚してくれてもいいよ」とまで言った程、泣き荒れました。。。
そんな馬鹿なこと言っちゃだめ、と言われましたが、告知された当日は生きた心地せず。
翌日、不妊クリニックの診察だったので、夫と、この件を医師に相談してみました。
遺伝子となると、どうしようもないけれど、血液凝固を防ぐ注射で無事出産までたどり着ける人が多いことも事実。
副作用があるものでないなら、受けてみても良いと思う、と。
遠くない将来、遺伝子治療も可能になるかもしれないけれど、人間がその領域を侵していいのか、という倫理的な問題も出て来る。
アメリカでは、遺伝子変異を理由に就職差別をしてはいけない、という法律まで出来ている、のだそう。
当日は頭も混乱していて、私は欠陥商品だったのか、というどん底の気持ちになりましたが、
出産ということに関してネックなだけで、私という人間が生きていく上では別に問題はない、と気持ちの整理が出来てきました。
こんなこと、本当は知りたくなかった、という思いはありますが、
もし、今年の2月にこの発表がなかったら、救われないままだったかもしれない私達夫婦に、希望の光が訪れたと
思わなければ、ですね。
50万円以上というお金も、3、4ヶ月でかかると思うから高い気がしますが、
去年、今年は体外受精をしていることもあり、2年続けて医療費100万円超
妊娠から、一歩進んで、より子供が現実となる治療が50万円。
変な例えですが、イタリアやスペインに旅行するのに50万円。
本当に行きたければ、その50万円は払います。
で、じゃあ、今イタリアもしくはスペインに旅行したいか、子供が欲しいか、と問われたら、
間違いなく、子供が欲しい。
不妊治療で、万札がどんどん消えていくストレスの上に、この金額を聞かされたので動揺しましたが、
幸い、体外受精と同じ年にやるわけではないし、年間で考えれば、今までと変わらないのかも。
何も対策がわからなかった時に比べたら、大きな前進なんだろうから、
ここで躊躇している場合ではない。
金曜に告知されてから、土日に夫と話をしながら、ようやく、ここまで気持ちを整理することが出来ました。