9/21(水) 曇りのち雨
風邪は悪化しなかった。今日はどうしよう。台風が近づいていると言う。テント泊の人々はみな旅だってしまった。オンネトーに移動しようかと思ったのだけれど、移動は面倒だと思う程まだ体が重かった。今日はここに留まろう。ここは湾の奥なので波の心配はないが風は強い。
まずテントを窪地の風が弱い場所に移動した。たぶん耐えてくれるだろう。今日はテントは駄目ですよ、と言われないのであくまでも自己責任だがいざとなったら管理棟に避難しよう。
少し体調が良くなったので野付半島に向かった。トドワラ(トドマツやエゾマツが枯れて風化したもの)は風化によって年々消滅していっているようで10数年前に訪れた時より随分寂しくなっていた。なので写真はナラワラ(ミズナラの立ち枯れ)の様子だ。
すっかり冷えてしまった。冷えた身体には温泉だ。野付温泉の共同湯浜の湯に行った。ここは一押しの温泉だ。じゃぶじゃぶ温泉が垂れ流れている、いや掛け流しと言うのだったな。ぬるりとしたナトリウウム塩化物の温泉だ。施設内にはアルカリ性の単純泉もあるがヌルリ系の方が効きそうだ。露天もあるが寒くてぬるかったので内風呂を楽しんだ。客は僕だけで数メートルの湯船を独り占めだ。ここはいい。また来よう。
キャンプ場に帰ったら雨風が強くなる前に夕飯だ。尾岱沼の漁港で買った北海シマエビの塩茹ではとてもいい色をしていた。頭部のみそ部分が濃厚な出汁のようでくらくらする程だ。旨いよ、これ。できたら野付湾に浮かぶ帆掛け船の漁を見てから生で食べてみたいものだ。
帆立は時化でナマはないとの事なので冷凍物で我慢だ。バターがないのでオリーブオイルと醤油で殻付きのまま焼いていく。帆立ってこんなに甘いんだと思った。
帆立はあと2枚食べてお腹も満たされた。今日の走行距離は71km、ビールとワインで眠くなってきたので寝てしまおう。
雨と風が次第に強くなって来たようだ。でもまだ幸せ。