「マカハ・サンズ・オブ・ニイハウ」の繰り出すグルーヴは素晴らしい。
彼らが出てきた頃のウォシュタブ・ベースの牧歌的な味わいから、いつしか強力なリズム隊のグループに変身した、、、ように見えた。
スキッピーとイズの両巨体がハワイを象徴するようだった、若くしてワル、きっと女の子にもてたに違いない。
計算していないような流れるコーラスも素敵だ。
ジャズコーラスのように「こんなに綺麗にハモっています、どうですか?」ではなく、満天の星のよう、どれが主旋律なのかわからないようなコーラスがいい。
ハワイには素敵なバンドがたくさんいるが、彼らは彼らの世界を築きロコたちの熱狂的なファンを獲得していた。
それはハワイという国と住人に許される特別な世界だったのかもしれない。
リズムのあるグループに変身して、コーラスが一層前面に出てきた。
そして「IZ」のソロ活動へ。
「IZ」のソロ活動では彼のボーカルはもとより、アレンジとウクレレの存在が光っていた。
巨体に抱えられ小さく見えるウクレレはおそらくテナーサイズで、簡単に弾いているようだが結構厄介なことをやっている。
「Mountain Apple Company」が彼のウクレレを歴史のなかで一つの時代を作ったとして評価している理由がわかる。
同じ時代を生きて数多くの作品を残し、若くして去っていったミュージシャンたち。
言いようのない寂寥感を背負いながら、しかし彼らの夢はいつまでも忘れない。
ただ同じ時代を生きてきたからと言って、誰もが同じ価値観を持ち合わせていると思ってはいけない。
十人十色、顔が皆違うように楽しみ方も人それぞれであることを。
自らに言い聞かせなければいけない。
サニー・チリングワースのスラックキーとボーカルを聴きながらクルマを走らせ、つきあってきた音楽と人と時間の流れを感じた一日。
人は移ろいやすい生き物だ。
THE MAKAHA SONS OF NI'IHAU - Ka Lama 'Ae One - マカハサンズ
The Makaha Sons of Ni'ihau - Hawaii 78 - Live 1987 - マカハサンズ
Sailors of Fortune - The Makaha Sons of Ni'ihau - Live 1992 - マカハサンズ