その昔ジューク・ボックスは憧れだった
コインを入れて好きな曲をセレクトする、ドーナツ盤が引き出されてターンテーブルにセットされる
ステレオ装置なんてものが家庭に普及していなかった時代、ベース音がくっきり聴こえる大音量の再生は別世界のようだった
コインを片手に次々と選曲していく彼が羨ましい、どうだこんな曲も知っているのだぞ、とばかりに
当時はモノラル録音が当たり前だったが、それでも辺りに響き渡る音は刺激的だった
手書きで書かれた洋楽のタイトルを眺めては好みの曲を探す
エアチェックもできなかったあの頃、買えなかった新曲を聴くというメディアでもあった
カセットやCDへの進化と有線放送の普及等でいつしかあの箱モノは消えていった
秋葉原で数万円で売られた時期もあり郷愁と実用を兼ねて買い求めた人もいるだろう
マニアはアメリカの状態の良い名品を探し求めた、そう調度家具としてもいいレトロな雰囲気を醸し出してくれたから
ほとんどメカニカルな装置ゆえ、今実用できるなら素晴らしい
修理するには相当な根気とノウハウが必要だろうから
今作るならデジタルでミニサイズでできるに違いない
でもそれでは夢がないと思うのだ
でかい箱の中から素敵な音楽が流れ、その前で踊る
「バック・トゥー・ザ・フューチュー」のあのシーンだ
奇しくもプレスリーに出会うことが続いた
膨大なヒット曲の中から佳曲を探すのもまた楽し
映画「ブルーハワイ」のLPジャケットに魅了された
あの頃の楽曲は素晴らしい
elvis presley blue suede shoes color
Elvis Presley - Queenie Wahines Papaya
Elvis Presley "No More" in "Blue Hawaii" (Hanauma Bay, Oahu, Hawaii)